モンスター新人にはどう対処すべきか?

 では、モンスター新人の教育担当などを任されてしまった場合、どう対処すべきだろうか。

「今回の事例のように、誰がどう指導しても仕事ができないタイプのモンスター新人の場合、教える側のストレスが溜まり精神を病んでしまうので、自分を守ることを優先し、『普通これだけできるだろう』という考えや、『自分が若手社員のときはこうだった』というような思いを一切捨て、モンスター新人を『そういうキャラクターなのだ』と割り切って考えることが大切です。

 一気に指示を出すのではなく、理解できるレベルまで指示を細かくし、こまめに理解度と納得度を確認したり、指示だけでなく、仕事のコツも相手が再現できるまで一緒に丁寧に教えてあげたりと、そういったキャラクターの人に伝わる指導方法に変えてみるという対処を試みるのもいいでしょう。見捨てるということではなく、できないのが当たり前、逆にできたらすごいと、考え方や意識を変えていくのです」(同)

 けれど、それでもストレスが溜まってしまったり我慢の限界を感じてしまったりする人もいるだろう。

「割り切って考えようにも自分の職務に支障をきたすようでしたら、上司や人事に相談してください。ただし、正しく状況が伝わらないと、『部下の扱いができない人』と自分の評価が下がってしまう場合もあります。ですから、例えば3カ月ごとに教育担当をローテーションしていくなど、自分一人の負担にならないような仕組みを強く提案していくことが安全です。複数人で教育することでストレスや負担を分散したり共有したりできますし、一人だけの意見では聞く耳持たないような上層部も、関わった教育係全員が束になって訴えることでモンスター新人の実態を正確に伝えられるようになるでしょう」(同)

(取材・文=逢ヶ瀬十吾/A4studio、協力=松本利明/人事・戦略コンサルタント)

提供元・Business Journal

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