国内外で16店舗におよぶ上質な工具専門店を展開する「ファクトリーギア」。
代表の高野倉匡人(たかのくら まさと)氏は、自身のツーリング中に起こった仲間のバイク故障がきっかけで車載工具の重要性を実感。工具専門店ならではの目線から開発した「I’LL BE BACK 車載工具セット」が、ファクトリーギア全店や通信販売、各種販売店などで販売中だ。
工具専門店の目線から誕生した車載工具セット
多くの人にとってバイクの楽しさを再認識する機会にもなった、3年間のコロナによる自粛期間。ただ、自粛が明けると目にする機会が増えたのが、ツーリング中のトラブルだ。
バイク性能の進化によって故障の発生が減ったことで、かつては当たり前のように搭載されていた工具セットは今や多くのバイクから姿を消している。
そんな中で、同社代表の高野倉氏は、ツーリング中に仲間のバイクが故障するというトラブルに居合わせたことで、あらためて車載工具の重要性を感じたという。そこで、工具専門店の目線から「I’LL BE BACK 車載工具セット」を開発した。
同製品の開発にあたっては、バイク販売会社・バイク用品販売会社など、バイカーを熟知したバイクファンが声を出し合い、会社の枠を超えた議論を重ねた。その結果として、今までの車載工具のイメージを大きく変える、所有欲をも満たす上質な工具セットの誕生に至ったという。
さらに、ツーリング中のトラブルだけでなく、日常のバイク整備や、家での簡単なDIYにも使える汎用性の高さも備えた。
開発チームメンバーは「車載工具セットは一度買ったら一生使える保険のようなもの」と語るとともに、いざというときには自分だけでなく周りのバイカーのトラブルにも対応して欲しいと述べる。
「I’LL BE BACK 車載工具セット」という商品名の由来は、“災害時にバイカーは手を取り合い、バイクの特性を生かして大切なものを自分たちで守ろう”という2021年のヤマハによる啓蒙活動「FIST-AID」にあるという。
その中で生まれた工具セットが「I’LL BE BACK KIT」だ。この工具セットの開発メンバーだった高野倉氏が、その志を継承したいと願い、ヤマハによるデザインを踏襲して命名された。
同製品の取り扱いは、バイク王・ナップス・パークアップ・ファクトリーギア全店および通信販売にて行っている。
どんなに技術的に進化を遂げても、機械である限り故障は起こり得る。バイカーを熟知したプロたちにより設えられた「I’LL BE BACK 車載工具セット」で、備えあれば憂いなしのバイクライフを楽しみたい。
(高野晃彰)