ダックス125の車種プロフィール
今回紹介する「ダックス125」は、2022年に発売された空冷4ストローク・単気筒の125ccエンジンを搭載するレジャーバイク。オリジナルモデルとなるダックスホンダ(1969年)の基本的なスタイリングは踏襲しつつも、現代風のアレンジが加えられることで他には見られない新鮮な1台となっている。エンジンおよびトランスミッションはスーパーカブC125とほぼ同様で、クラッチ操作を必要としないためにAT小型限定の小型限定普通二輪車免許で運転可能。イージーな操作で楽しめるということも、レジャーバイクとしての人気の高さを後押ししているように思える。
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バイクインプレ
車両の特徴
車体サイズは全長が1760ミリ、全幅760ミリ、全高1020ミリ、シート高775ミリ、ホイールベースは1200ミリで、車両重量は107kgとなっている。
キャスター角は24.54度、フロント120/70-12インチ、リア130/70-12インチのタイヤサイズを採用。前後ともにキャストホイールにチューブレスタイヤを装着している。
エンジンは空冷4ストロークOHCの単気筒。ボアストロークは50.0ミリ×63.1ミリのロングストローク。圧縮比は10.0で最高出力は9.4馬力/7000回転、最大トルクは11Nm/5000回転。燃料供給はフューエルインジェクションを採用。トランスミッションは常時噛合式の4速仕様だ。
走り
剛性の高いフレームと重量配分の良さで12インチでも安定したハンドリング
エンジンタはスーパーカブC125とほぼ同様なので、アイドリング状態での振動は似ているような気もする。しかし、音には明らかな違いがあり、C125と比較してもう少し威勢がいい感じだ。クラッチがないだけにスタートは本当にイージー。前後とも12インチタイヤを装着しているのでクイックなハンドリングを想像していたが、低速域ではフロント周りの落ち着き具合が手元にしっかりと伝わってくる。これは前後の重量配分が45:55という、限りなく50:50に近付けようとしている設計の妙も影響していると思われる。また、鋼板プレスによるモノコックフレームの剛性感も高く、同クラスのスチール製パイプフレームのバイクと比較してもかなりしっかりしており、それも12インチタイヤながら安定したハンドリングに影響しているかもそれない。
低中速付近でのパワーを上乗せした実用域重視のエンジン
エンジンはサウンドに関しては先述の通りだが、実際のピークパワーに関しては同じエンジンを搭載するスーパーカブC125よりも若干抑えられている。だからピークに向けて吹け上がっていく感覚としては、C125よりもわずかにおとなしい印象だ。その一方で、低中速付近で発生するパワーはダックス125の方が上乗せされているので、中間領域でアクセルを明けながら走っている状況下では、ダックス125の方が力強さを感じられる。信号待ちからの発進、そして交通の流れに乗るまでの加速などでは、ダックス125の使いやすさは際立っていると言っていい。