物事に対して情を示すことや特定の人物に対して配慮することを「色をつける」と表現することがあります。 しかし、なぜそれらを「色をつける」と言うのでしょうか?
ここでは、ビジネスの場面でも用いられる「色をつける」という言葉の意味や用い方、その類義語などを解説します。
目次
「色をつける(色を付ける)」とは
「色をつける」の意味
お金に対して優遇する際にも用いられる
「色をつける」の「色」とはなんのこと?
色とは「情」
「色をつける」の類義語
勉強する
便宜を図る
おまけ
まとめ
「色をつける(色を付ける)」とは

まずは「色をつける」の意味について見ていきましょう。
「色をつける」の意味
「色をつける」とは、物事の扱いについて相手に温情を示すことです。
また、特定の人物などに対して情を加えることも指します。
その内容は、祝儀を出したり景品を追加したりなどと多種多様です。
ビジネスにおける「色をつける」は、取引や交渉などにおいて相手が有利になる条件を出すことです。
使用するシーンによって、対象となる物事に変化が生じることがあります。
お金に対して優遇する際にも用いられる
「色をつける」は、お金に対して優遇する時にも使われます。
例えば特別に値引きしたり、商品をおまけと称して割増ししたりするも「色をつける」と表現されます。
例えば、いつもに増して一生懸命働いてくれた人に対して「今回は頑張ってくれたから色をつけておいたよ」と多めに報酬を支払うことに対して「色をつける」が用いられることもあります。
「色をつける」の「色」とはなんのこと?

では「色をつける」の「色」とは何を指しているのでしょうか。
色とは「情」
「色をつける」の「色」は、色彩自体のことではありません。
ここで言う「色」とはいわゆる「情」のことを指す表現となっています。
例えば、古典の「徒然草」では、「吾妻人は、我が方なれど、げには、心の色なく、情おくれ、偏にすぐよかなるものなれば、始めより否と言ひて止みぬ。」という一文があります。
ここでは色を優しさという意味合い用いられています。
このように、「色」には相手の事情を汲んであげる気持ちという意味合いで用いられることがあるのです。