韓国代表のチョン・ウヨン(写真左) 写真:Getty Images

 韓国代表は今月7日、第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技の決勝でU22日本代表に2-1と勝利。大会3連覇を成し遂げているが、MFチョン・ウヨン(VfBシュツットガルト)の“挑発行為”が韓国国内で話題を呼んでいる。

 MFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)をはじめA代表招集歴のある一部選手もメンバー入りした韓国は、グループリーグ全勝で決勝トーナメント進出。ラウンド16でキルギスを5-1で下すと、準々決勝では開催国・中国に2-0で勝利。準決勝のウズベキスタン戦では、ラフプレーに遭う中でも2-1と接戦を制した。

 そしてインドネシア開催の前回大会につづく日韓戦では、前半2分にFW内野航太郎(筑波大)に先制ゴールを許したものの、同27分にチョン・ウヨンのゴールで同点に。後半に入っても一進一退の攻防を繰り広げる中、11分にFWチョ・ヨンウク(金泉尚武FC)が勝ち越しゴールをマーク。その後は日本の反撃を振り切って、金メダルを獲得している。

 優勝の立役者であるチョン・ウヨンは、大韓サッカー協会(KFA)公式YouTubeチャンネルのインタビューに登場。同選手は試合終了のホイッスルが鳴った瞬間の感想を聞かれると、「何人かの選手が実際に自分の頬を叩いていた」と答えるなど、すぐに金メダル獲得の実感が湧かなかったことを明かしている。

 さらに同選手は決勝戦後の選手村におけるエピソードを告白。「一番印象的なのは、決勝戦が終わった後、選手村に日本代表と我々しかいなかったことだ。試合が終わってから、日本の選手たちと同じ場所でご飯を食べた。僕は金メダルをかけながら食事していたけど、日本の選手たちは黙々としていたよ」と、当時の状況を振り返っている。

 オーバーエイジ選手不在で22歳以下と、韓国とは異なり“2軍メンバー”で臨んだ日本。優勝を逃しただけに、チョン・ウヨンの姿を脳裏に焼き付いていることだろう。