名古屋のカギはFWキャスパー・ユンカー

対する名古屋も、ホームで行われる第2戦にはベストな布陣で挑むことだろう。連戦ではどちらかの試合でフル出場しないことの多いFWキャスパー・ユンカーが、第1戦では後半45分間のみの出場となっていった。第2戦ではフル出場する可能性が高い。

第1戦の後半から名古屋ペースとなったのも、要因の1つはユンカーの存在だった。リーグ戦13得点を挙げるエースストライカーは、ボールを引き出すポジショニング、安定したポストプレー、得点力と多くのものを併せ持つ。

また、対峙する福岡DF陣の意識がユンカーに向くことで、FW永井謙佑やFW前田直輝など近くでプレーする選手の周囲にスペースが空くことにも繋がる。その存在は、数字以上に大きい。


名古屋グランパス FW貴田遼河 写真:Getty Images

U-21選手の先発出場義務ルール

また、ルヴァン杯ならではの「U-21選手の先発出場義務ルール」も、第2戦の勝敗を左右する可能性がある。このルールに基づいて、第1戦では福岡のDF森山公弥(21歳)が後半32分まで、名古屋はFW中島大嘉(21歳)がハーフタイムまで出場した。

福岡の森山は第1戦翌日の12日に「しっかり休めば、全然問題なく次の試合に向かえる」とコメントしており、第2戦もスタメンに名を連ねる可能性は高いと言えるだろう。

名古屋では、後半29分から途中出場したFW貴田遼河(18歳)も条件を満たしており、どのU-21選手をスタメンで起用するかにも注目が集まる。


アビスパ福岡のサポーター 写真:Getty Images

国立競技場への切符を掴むのは

ルヴァン杯決勝進出に直結する第2戦は、第1戦以上の死闘となることだろう。

第1戦に勝利し、リーグ戦に多く出場する選手たちがよりコンディション良く臨める福岡か。ホームの声援を背に、FWユンカーをスタメンで起用できるであろう名古屋か。11月4日に国立競技場で開催される決勝戦の切符を掴むのは、どちらのチームになるだろうか。