JAF(一般社団法人日本自動車連盟 会長 坂口正芳)は10月13日(金)、クルマに雷が落ちた際にクルマやドライバーに与える影響について実験し、その結果をウェブサイトに公開しました。
クルマのルーフめがけて雷を落とした 協力:(一財)電力中央研究所
雷に打たれた場合、人体への影響としてやけどや重傷を負うだけでなく生命の危険もあるため、一般的に避難先としてクルマの中が安全だと言われています。そこで本当に安全か、人工的に雷を発生させる装置を使用して、クルマやドライバーに与える影響について検証。クルマと雷の関係に詳しい中部大学・電気電子システム工学科の山本教授に解説いただきました。
クルマに落雷した場合、走行は可能なのか、またクルマに与える影響について検証
タイヤに放電痕が見られた
結果:エンジンやEVシステムが始動せず、タイヤも放電痕が残りました。
―エンジンやEVシステムが始動しなかったのは、ECU(クルマの電子制御をする装置)が壊れたり、異常な電流を検知してセーフティシステムが作動した可能性が考えられる。タイヤに関しては痕がついただけではあったが、パンクする可能性もある。(山本教授 解説コメントより)
クルマに雷が落ちた場合、車内にいる人への影響について検証
結果:雷が車内に入り込んだ様子は見られず、マネキンに焦げ痕なども見られませんでした。
―クルマに落雷するとクルマの金属部分を通り、タイヤから放電するため、車内へ電流は流れにくい。ただし、車内でもピラーなどボディの金属部分へ接触すると安全とは言い切れないため、金属部分には触らないでほしい。(山本教授 解説コメントより)
クルマに落雷した場合、走行ができなくなる可能性が高いため、運転中に急な雷雨や雷に遭遇した場合は無理せず屋内の駐車場など安全な場所に避難しましょう。
JAFはこれからもドライバーの目線に沿った実験をし、交通安全の啓発に努めてまいります。
■テスト結果:JAFユーザーテスト