2024年1月から新NISAが始まる。開始まで3カ月を切ったが、制度の確認や活用していくための準備は進んでいるだろうか。

NISAはお得な制度のため、使いこなさなければもったいない。損をすることがないように、今のうちに知っておくべきことがある。

現行NISAからの主な変更点

まず、現行NISAからどのように変わるかというと、新NISAは非課税保有期間が無期限化し、非課税投資枠が全体で1,800万円と大幅に拡大する。

また、現行NISAでは一般NISAとつみたてNISAのどちらかを選ぶ必要があったが、新NISAでは一般NISAにあたる「成長投資枠」とつみたてNISAにあたる「つみたて投資枠」の両方が利用できる。

【新NISAの改正点】
現行NISA 新NISA
つみたてNISA 一般NISA つみたて投資枠 成長投資枠
投資可能期間 2023年末で買付終了 恒久化
非課税期間 20年間 5年間 無期限
年間投資枠 40万円 120万円 120万円 240万円
生涯投資上限額 800万円 600万円 1,800万円
(うち成長投資枠1,200万円)
投資商品 投資信託・ETF 上場株式・ETF・REIT・投資信託 投資信託・ETF 上場株式・ETF・REIT・
投資信託(高レバレッジ型の
投資信託は除く)
両制度の併用 不可
売却枠の再利用 不可

新NISAで損をしないようにするためには?

新NISAで損をしないために、知っておきたいことは主に下記の3つだ。

1新NISAは現行NISAとは別枠

現行NISAと新NISAは、別枠で管理される。

すでに現行NISAを利用して投資をしていても、新NISAの非課税投資枠に影響はない。現行NISAを活用すればそれだけ非課税投資枠を増やすことができるので、活用しないのはかえってもったいない。

現行NISAでは、一般NISAなら120万円、つみたてNISAなら40万円の非課税投資枠がある。現行NISAをまだ活用していないなら、残り約80日の間にNISA口座を開設して投資を始めよう。

なお、現行NISAで口座を開設しておけば、新NISAに自動的に移行するので便利だ。

2積立投資を活用する

新NISAの非課税投資枠は全体で1,800万円だが、そのうち成長投資枠で利用できるのは1,200万円までだ。つみたて投資枠を活用しなければ生涯投資枠1,800万円を使い切れないため、これまで積立投資はしていなかったという人も積立投資を始めることがおすすめだ。

積立投資は、長期にわたって投資をすることで安定的に資産を増やすことができる可能性が高い。新NISA開始とともにすぐに始められるように、今のうちにどんな商品で運用するか、積立額はいくらにするかなど検討しておくとよいだろう。