田中碧 写真:Getty Images

 ドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属MF田中碧は、今月もサッカー日本代表「森保ジャパン」に選出。デュッセルドルフで控えに甘んじているだけに、ドイツ国内では代表招集に対する疑問の声が沸き起こっている。

 田中は今年夏、クラブ幹部にステップアップ移籍を志願も残留。移籍に関する問題を抱えたこともあり、8月26日の第4節SVエルフェアスベルク戦以降は4試合続けてスタメンから外れる。そして第8節ハンブルガーSV戦では中盤の一角で先発出場したが、今月6日に行われた第9節VfLオスナブリュック戦では再びベンチスタートに。70分からピッチに立ったが存在感を発揮できず、ドイツ誌『ビルト』から「5」(6段階評価で「1」が最高点)とチーム内ワーストタイの評価を与えられた。

 ドイツ紙『エクスプレス』は田中の代表招集を「現在フォルトゥナで困難な時期を迎えている田中にとって、代表チームはまさに安らぎのオアシスだ。先月9日の国際親善試合ドイツ戦ではゴールを決め、その後のトルコ戦では初めてキャプテンを務めた」と皮肉を交えながらリポート。

 『ビルト』は「田中は直近2試合で良いプレーを見せていない。それにも関わらず、彼は日本代表に招集された。なぜ彼にまだこれほど多くのチャンスを与えられるのか、デュッセルドルフの多くの人々が疑問を抱いている」と切り捨てている。

 また田中の移籍熱望について「ダニエル・ティウネ監督は田中と1対1で多くの会話を交わすなど努力を続け、再び軌道に乗せようと頑張っている。しかし田中は、もはやデュッセルドルフに興味すら持っていないという印象を与えている。デュッセルドルフにとって問題児だ」と厳しい表現を交えながら批判した。

 日本国内でも一部ファン・サポーターから日本代表選出を疑問視されている田中。ステップアップ移籍を実現するためにも、まずは現所属クラブで結果を出すことが求められる。