レアル・ソシエダ所属の日本代表MF久保建英は、今月8日に行われたラ・リーガ(スペイン1部)第9節アトレティコ・マドリード戦で先発出場。現地では、アトレティコサポーターによる同選手への人種差別発言があったと報じられている。
久保は今季もここまで公式戦10試合スタメン出場で5ゴール2アシスト。攻撃陣の中心選手として活躍する中、アトレティコ戦でもスタメン出場したが、相手の厳しいマークに苦戦。攻撃面でほとんど見せ場を作れず、64分でピッチを後に。途中交代の際、大量のアトレティコサポーターが陣取るエリアの側を通ってベンチへ戻っている。
スペインメディア『noticias de Gipuzkoa』によると、アトレティコ戦を現地観戦していた複数のソシエダサポーターが久保に対する侮辱的行為を目撃していたとのこと。ネット上では「久保がアトレティコサポーターによる人種差別的な侮辱と嘲笑に苦しんでいる」「クソ中国人選手、中国人の雌犬を侮辱するのは、黒人だと言って侮辱するのと同じ。人種差別だ」といった書き込みがあるという。
また同メディアは過去にアトレティコのホームスタジアムで発生した人種差別問題に触れるとともに「アトレティコは自クラブのサポーターに対して、何の措置も講じていない。サポーターは何の制限もなく自由に振る舞い、その結果として暴挙発生の危険を伴っている」と、アトレティコの対応に疑問を投げかけている。
なお欧州でプレーしている日本人に対する差別では、セルティック所属FW古橋亨梧が今年2月のスコティッシュリーグカップ決勝・レンジャーズ戦で試合中に相手サポーターから侮辱的発言を浴びている。久保の一件で、リーグやクラブなど関係各所がサポーターの処分に動くか注目が集まる。