上田綺世 写真:Getty Images

 サッカー日本代表「森保ジャパン」のFW上田綺世は、今年8月にベルギー1部サークル・ブルッヘからオランダ1部フェイエノールトへ完全移籍。今月4日開催のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第2節アトレティコ・マドリード戦で先制点を演出したものの、アルネ・スロット監督からの評価が上がっていないようだ。

 FWサンティアゴ・ヒメネスがフェイエノールトの絶対的ストライカーとして活躍する中、上田は今季ここまでオランダ1部リーグでスタメン出場がゼロ。ただCLアトレティコ戦では、出場停止のヒメネスに代わって先発出場。前半7分にスルーパスに反応し、ペナルティエリアのスペースに抜け出すと、左足からシュート。GKヤン・オブラクのセーブに遭ったもののセカンドボールが相手選手に当たり、ゴールマウスに吸い込まれた。

 先制点に絡んだ上田だったが、相手との激しいコンタクトプレーもあり足に痛みを抱えると、後半15分で途中交代。今月8日のオランダ1部リーグ第8節PECズヴォレ戦ではベンチ入りしたものの出番がなかった。

 オランダメディア『nl』によると、オランダのバレンタイン・ドライセン記者は上田とヒメネスを比較した際、以下のようなコメントを残したという。

 「ヒメネスはすでにフェイエノールトサポーターの間で怪物として見られているが、スロット監督も同じ見方だ。監督は常に個々の選手について自身の意見を言うことに細心の注意を払っているが、ヒメネスには非常に満足していると述べている。これは上田(の出来)にあまり満足していないことも示している」

 「上田はCLアトレティコ戦でゴールを決めた。まあ、実際には彼はゴールを決めなかったが、先制点には関与した。それでもフェイエノールトのストライカーに期待されるような印象を与えなかった。一方でヒメネスはどの対戦相手でも使える存在だ。先日のPECズヴォレ戦でも違いを生み出した。この調子を維持すれば、それは素晴らしいことだ」

 森保ジャパンではレギュラーを掴みかけている上田。先月9日の国際親善試合ドイツ戦でゴールを決めるなど結果を残しているが、新天地のフェイエノールトでは厳しい現状に直面している。