佐藤恵允 写真:Getty Images

 U22日本代表は今月7日、第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技の決勝で韓国代表に1-2で敗北。サッカー評論家のセルジオ越後氏による日本批判が話題を呼ぶ中、韓国メディアが準々決勝における北朝鮮代表選手のラフプレーを巡る日本国内の反応と、同氏のコメントを比較している。

 韓国メディア『スポーツコリア』によると、セルジオ越後氏は韓国戦の試合結果を「完敗」と切り捨てた上で「北朝鮮のプレーが汚いと言われてきたが、韓国戦での日本にも汚いプレーがあった。後半アディショナルタイムに佐藤(恵允)が背後から足を引っかけて相手を止めた場面では、レッドカードが提示されても不思議ではなかった」

 「韓国は兵役免除がかかる試合で勝利を目指したが、日本は経験を積むことを目的としてこの一戦に臨んだ。これでは勝つことはできない」と酷評。北朝鮮のラフプレーを非難する日本の論調に一石を投じている。

 このセルジオ越後氏の評論に反応したのが、韓国メディア『マイデイリー』だ。同メディアは「北朝鮮は日本戦での暴力的な行為で議論の対象となった。JFAは北朝鮮の行動を指摘した書簡をAFCに提出している」

 「それにも関わらず、日本は韓日戦で敗れた後、北朝鮮代表選手のようなラフプレーに及んだ自国代表選手への失望感を表わした」と綴っている。

 なお今月1日に行われた日本対北朝鮮では、北朝鮮代表の複数選手が背後からのスライディングタックルをはじめラフプレーを連発。飲料水の入ったペットボトルを渡した日本のスタッフに殴ろうとするなど、威嚇行為も見られた。

 試合後の審判団に対する猛抗議や威嚇行為も含めて、北朝鮮の暴挙は批判の対象に。日本サッカー協会(JFA)はアジアサッカー連盟(AFC)に対して意見書を提出するなど、同国代表の処分を求めている。