U22日本代表の選手たち 写真:Getty Images

 U22日本代表は今月7日、第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技の決勝で韓国代表と対戦する。韓国国内では今まで日本代表のメンバー構成を見て格下扱いする風潮があったが、ここに来て日本への警戒を強めているようだ。

 Jリーガーや大学生中心のメンバー構成である日本。日本サッカー協会(JFA)は今回の代表選考についてについて「アジア競技大会の男子サッカー競技はU24年代の選手たちに加えて最大3人のオーバーエイジ選手を起用できる大会レギュレーションとなっていますが、日本は若い世代の強化を目指し、この大会にパリオリンピック2024を目指すU22代表で参加しています」と、公式サイトを通じて説明している。

 このメンバー構成に対して、韓国TV局『CBS』は「大学生が8人含まれており、2軍メンバーとみられる。それでも韓国は日本を最大のライバルとして認識している」という一部日本メディアの報道内容を引用。

 「根拠のない報道だ。ベストメンバーを選ばなかったのは日本自らだ。メンバー選考については大会出場各国の自由だが、ベストメンバーで今回の杭州アジア大会に臨んでいないことに対する批判も存在する」と反発すると、韓国国内で「“2軍”クラスの日本には必ず勝利しなければならない」という声が上がっている。

 そんな中、韓国紙『朝鮮日報』は「日本を“大学生チーム”と軽視してはいけない」と見出しをうち、FW内野航太郎(筑波大)をはじめ、Jリーグクラブの2種登録選手やすでにJリーグクラブ加入内定が決まっている選手ばかりであることを紹介。

 「韓国のようにプロの世界における試合経験はそこまでないが、確かなクオリティを秘めていると認められている。年代別代表チームのエリートなのだ」と綴るなど、決勝前になって日本への評価が一変している。

 なお日本は、グループリーグ2戦2勝で決勝トーナメントへ進むと、決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)でミャンマー相手に7-0と大勝。準々決勝の北朝鮮戦では相手のラフプレーに苦しめられたが、2-1と勝利。準決勝では香港に地力の差を見せつけた。

 一方、MFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)をはじめA代表招集歴のある一部選手もメンバー入りした韓国はグループリーグ全勝で決勝トーナメントへ。ラウンド16でキルギスを5-1で下すと、準々決勝では開催国・中国に2-0で勝利。ウズベキスタン戦ではラフプレーに遭う中でも接戦を制している。