リーグアン(フランス1部)ASモナコ所属MF南野拓実は今季、オーストリア1部レッドブル・ザルツブルク時代の恩師のもとで完全復活を果たしたほか、今月になって日本代表へ復帰。プレミアリーグ(イングランド1部)リバプール在籍時の経験談を交えながら、プロの世界で成功、失敗する選手の姿を語った。
南野はリバプール時代、プレミアリーグやUEFAチャンピオンズリーグでの出番が少ない中でも、国内カップ戦でゴールを量産。昨年6月にモナコへ完全移籍すると、加入1年目の2022/23シーズンこそ出場機会に恵まれなかったが、今季はアドルフ・ヒュッター監督のもとで本領発揮。今季開幕から6試合連続スタメン出場で3ゴール3アシストと、シャドウ(前線1トップの背後)のポジションでレギュラーを掴んでいる。
出番が少ない中でもトレーニングに打ち込むなど、高いレベルでのプロ意識を持ち続けている南野。DAZN制作番組『フットボール・タイム』における日本代表OB内田篤人氏との対談企画で、出場機会が少ない時の心境を聞かれると、以下のようなコメントを残している。
「リバプールの時はコンスタントにスタメン出場できない中で、まわりのベテランとか見ていると、絶対に100%でトレーニングする。それにトレーニング前には、(各々で)体幹のトレーニングやアジリティのトレーニングをする。そういうことを全員がしっかりとやっていたからこそ、いきなりスタメン起用された時にちゃんとプレーできる。『これがプロフェッショナルであり、このレベルの選手たちがちゃんとやっているんだな』と感じていた」
「昨季は難しい状況だったが、少ない出場時間でつねに100%の力を出せるようにトレーニングしていた。(出場時間が少ない状況で)不貞腐れてトレーニングをせずに消えた選手は、長いヨーロッパのキャリアで何人も見てきた。だからこそ(出場時間が少ない状況でも)自分は絶対に崩れない。(しっかりとトレーニングしていることが)最後自分に返ってくると思っていた」
日本のサッカーファンから、今後さらなる活躍が期待されている南野。リバプール時代のチームメイトの姿が同選手のメンタリティに大きな影響を与えている。