北朝鮮の国旗 写真提供: Gettyimages

 北朝鮮代表は今月1日、第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技の準々決勝で、U22日本代表相手にラフプレーを連発したほか、日本代表スタッフや審判を威嚇。一連の暴挙に批判が相次ぐ中、一部選手に対して厳しい処分が科される可能性が浮上している。

 北朝鮮は背後からのスライディングタックルをはじめラフプレーを連発したほか、スムーズに飲料水の入ったペットボトルを渡さなかった日本のスタッフに対して、左手を挙げて殴ろうとする愚行も。主審は同国代表に計6枚のイエローカードを提示した。

 また試合後には、MF松村優太(鹿島アントラーズ)の決勝ゴールに繋がったMF西川潤(サガン鳥栖)のPK判定を巡り、北朝鮮の選手たちが声を荒げながら審判団に抗議。主審を追い回すDFキム・ギョンソクなど一部選手を警備員が制止する事態に発展していた。

 日本サッカー協会(JFA)はこうした北朝鮮の行為を容認できないものとして抗議。アジアサッカー連盟(AFC)に対して意見書を提出している。

 そんな中、米ラジオ局『ラジオ・フリー・アジア』は、北朝鮮代表選手に科される可能性がある処分内容について「審判を脅迫した選手に対して、最低10試合の出場停止処分。審判に反スポーツ的行為をした選手に対して、最低4試合の出場停止処分。審判を侮辱した選手に対して、最低4試合もしくは3か月間の出場停止処分」と、AFCの懲罰規定をもとに伝えている。

 北朝鮮は25歳以上のオーバーエイジ選手を採用。中には過去に国際Aマッチでプレーした選手もいる。もしA代表招集歴のある選手に10試合の出場停止処分が科されるとなれば、来年1月開催のAFCアジアカップに出場できないほか、来年3月に行われるFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア2次予選の日本戦でもピッチに立てない可能性がある。