南野拓実 写真:Getty Images

 ASモナコ所属の日本代表FW南野拓実は、2022/23シーズンのリーグアン(フランス1部)リーグ戦で「キックオフドリブル」で反則を犯したことにより、注目を集めていた。その南野が競技規則違反に及ぶまでの過程や当時の心境を明かしている。

 日本サッカーファンの間で話題を呼んだのは、今年5月14日開催のリーグアン第35節リール戦での出来事。南野はセンターサークル内に立つと、前半キックオフのホイッスルが鳴った瞬間にバックパスのフェイントを入れた上で相手ゴール方向に向かってドリブル。しかしキックオフで最初のキッカーが2タッチ以上ボールに触れてはいけないと競技規則に抵触。センターサークル付近で相手にフリーキックを献上した。

 このキックオフドリブルのシーンはSNSで瞬く間に拡散。日本国内外から「訳わからない」「ルール知らないのか?」などと驚きの声が上がっていたが、南野本人はルール違反であることを把握していた模様。DAZN制作番組『フットボール・タイム』における日本代表OB内田篤人氏との対談企画で、以下のようなコメントを残している。

 「(キックオフドリブルは)試合前にコーチから指示されて。僕は『できないよ』と言ったけど、コーチはガチな感じで『いや、できるから。ルール変わったから』と(言ってきた)。自分も『本当にルール変わったのかな』と思った」

 さらに同選手はハーフタイムにおけるコーチとのやり取りも告白。「オレがかなり怒って、『(キックオフドリブルは反則だと)オレは言っていた。今頃TikTokやTwitterに流れているぞ』と言ったら、コーチから『これはオレたち2人で作った作品だな』とみんながいる前で言って、肩組んできた」と、内田氏に対して穏やかな表情を見せながら語っている。

 「なぜ(キックオフドリブルが)反則ではないと思ってしまったのか、後悔はある」と自分に非があることも認めた南野。今季ここまで好成績を残し、日本代表復帰を果たしただけに、今後の活躍が期待される。