この一方でゴルフ場は順調で、南フロリダの「トランプ・ナショナル・ドラール・マイアミ」の売り上げは1億600万ドルとなり、コロナ以前の水準7,500万ドルから大きく上昇した。営業利益は大統領就任当初の400万ドルから、年間2,000万ドル近くに達していると指摘。負債1億2,500万ドルを差し引くと、現在の推定価値は2億9,100万ドルになるとした。

トランプ氏はドラール以外に10のゴルフ施設を所有しており、パンデミック以前に1億800万ドルだったこれらの売り上げは推定で1億5,000万ドルに達しているとした。

またトランプ氏の流動資産は推定4億2,600万ドルあり、現金がポートフォリオの最も重要な資産になっていると指摘した。昨年の首都ワシントンのトランプ・インターナショナル・ホテルの売却では、推定で現金1億4,500万ドルを獲得し、公演や本の売り上げも2,000万ドルあると推計を示した。「現在直面している法的脅威の洪水を考えると、その資金は役に立つかもしれない」と加えた。今週ニューヨークの裁判所で始まった詐欺訴訟で、トランプ氏は2億5,000万ドルの支払いを命じられる危機に直面している。

ランクインを逃したことは大した問題に見えないが、トランプ氏にとっては異なる。フォーブスは「トランプ大統領は何十年もこの年次計測に執着し、上位に躍り出るために記者たちに執拗に嘘をついていた」と指摘した。

トランプ氏は経済的危機に直面した1990年と2021年もランク外を経験している。1990年にニュージャージー州アトランティックシティにオープンしたカジノホテル「タージマハル」は半年後に財政が行き詰まり、翌年1991年7月に破産を申請した。2022年にフォーブスはTMTGを7億3,000万ドルと評価したことで、400人リストに復帰した。

なお長者番付のトップ5は、イーロン・マスク(2,510億ドル)、ジェフ・ベゾス(1,610億ドル)、ラリー・エリソン(1580億ドル)、ウォーレン・バフェット(1,210億ドル)、ラリー・ペイジ(1,140億ドル)となっている。