特定非営利活動法人・国境なき医師団日本(以下、MSF)と株式会社タカラッシュが、オンライン謎解きゲーム『南スーダン救出作戦~答えは変えられる~』を共同開発しました。
このゲームは、南スーダン共和国(アフリカ)を舞台に、派遣されたMSFのスタッフとして、1人でも多くの命を救うべく調査や医療援助などの‟ミッション”をクリアしていく……というものです。
「リアル宝探し」イベントで知られるタカラッシュが同ゲームを制作。MSFはゲーム監修を行っています。
国境なき医師団って?
国境なき医師団(Médecins Sans Frontières=MSF)は、1971年にフランスで設立された民間・非営利の医療・人道援助団体です。
紛争や自然災害、貧困などにより危機に直面する人びとに、独立・中立・公平な立場で緊急医療援助を届ける活動を行っています。また、医療援助と同時に、現地の人道危機を社会に訴える「証言活動」も国境なき医師団の使命のひとつだそうです。
南スーダン共和国とは?
スーダンとの国境に近いレンクにあるMSFの移動診療所で診察を待つ患者=2023年9月13日 © Nasir Ghafoor/MSF
20年以上にわたる内戦の末、2011年7月に独立を果たした南スーダン。独立から10年以上を経た現在でも、国内では内戦などの不安定な情勢が続いています。
MSFによると、洪水や食料危機、病気の発生など緊急事態にも見舞われ、人道援助を必要とする人が2021年には人口の3分の2を超える890万人に達しているそうです。
南スーダン:スーダンからの帰還民に増える感染症と栄養失調──医療援助の拡大が急務
「南スーダン救出作戦~答えは変えられる~」
レンクの一時滞在センターの給水所に並ぶ人びと=2023年9月15日 © Evani Debone/MSF
このオンラインゲーム『国境なき医師団×タカラッシュ!「南スーダン救出作戦~答えは変えられる~」』は、南スーダンの窮状を世に知らしめること、MSFの医療・人道援助活動への理解・関心が広げることを目的として開発されました。
2019年3月にMSF日本事務局や、関東・関西エリアの大学など5カ所で謎解き体験型イベントとして開催されたゲームを基に、自宅にいながらオンラインで参加できるものへと手を加えたものだそうです。
1人での参加も可能ですが、4人のユーザーがチームが基本です。MSFスタッフとして紛争の被害状況調査や、病院・避難民キャンプでの医療援助にトライ。次々に発生する課題を解決しながら、命を救っていく……MSFスタッフの1員となったかのようにその活動を体験できるといいます。