シント=トロイデンVV(STVV)は、今年夏に元ヴィッセル神戸監督のトルステン・フィンク氏を招へいしたほか、MF伊藤涼太郎やGK鈴木彩艶など複数選手を獲得。ベルギー1部リーグで上位争いを繰り広げているだけに、現地ではフィンク新監督の手腕や日本人選手のパフォーマンスが評価されているようだ。
STVVは昨季、ベルギー1部リーグ11勝9分14敗で12位とプレーオフ進出を逃すと、ベルント・ホラーバッハ監督が退任したほか、FW林大地ら複数選手が退団。FW岡崎慎司やDF橋岡大樹が残留した中で鈴木、伊藤、MF山本理仁、DF小川諒也など10名近くの選手が加入していた。
そしてフィンク監督体制のもとで臨んだ今季は、ベルギー1部リーグ第9節終了時点で3勝4分2敗。首位ユニオンSGから勝ち点6差の7位につけており、直近2試合では強豪KRCヘンクやクラブ・ブルッヘ相手に引き分けている。
鈴木や伊藤らの活躍もあって開幕ダッシュに成功したSTVV。ベルギーメディア『Voetbal』はフィンク監督の戦術について、以下のように評している。
「STVVはボールを持っている時でも冷静さを保っている。ボールポゼッションとポジショナルプレーに拘っており、そのパターンは試合全体を通じてよく見られる。ベルギーの若手選手と融合している日本人選手が素晴らしい。フィンクが志向するプレースタイルにより、多くの選手が活躍できるようになった」
守備重視でカウンター攻撃依存のホラーバッハ前監督とは、戦術面で大きく異なるフィンク監督。神戸での経験を通じて日本人選手の特徴を熟知しているだけに、STVVでの采配にも期待が寄せられている。