イギリスのアウトドアブランド「Caledoor(カレドアー)」は、18世紀末よりイギリスにおいて大衆文化として根づいたウォーキングによるツーリズム、“Rambling(ランブリング)”を背景としたプロダクトを展開している。
今回、2023年秋冬コレクションを公式ブランドサイトにて公開。日常の街歩きや登山など、さまざまなシチュエーションに対応するアイテムが登場だ。
歩くことを楽しむためのウェア「カレドアー」
イギリスの詩人William Wordsworth(ウィリアム ワーズワース)の『Prelude』に収録されている、ウェールズへの旅の記憶を綴ったポエム「Tintern Abbey」は人々を歩く旅へと駆り出した。また、産業革命が起こると、窮屈な都市部に住む人々は自然豊かで広大な土地の広がるカントリーサイドへの旅を求め、1930年代にはイギリス内で50万人もの歩く旅人が各地を巡った。
コロナ禍によって人々が抱いた屋外レジャーへの欲求の高まりや、リモートワークの普及や働き方改革による余暇の増加といった状況は、産業革命が起こった1930年代とクロスオーバーする。
同ブランドは、イギリスで脈々と受け継がれてきた歩く旅、ランブリングを掘り下げ、現代の都市生活に馴染む“歩くことを楽しむための道具”を提案している。
ランブリングとは日本ではあまり馴染みのない言葉だが、道中を気ままに散策する歩くツーリズムを指す。イギリスでは今も多くのランブラーのために、公道、私道を問わず歩く権利を付与した道、フットパスが全土に渡り網の目状に張り巡らされている。
街歩き用とアウトドア用の2種類のアイテム
同ブランドの2023年秋冬コレクションでは、日常的な街歩きに適しているブリティッシュウールの英国製ニットウェアや、登山時の悪天候にも対応できる、撥水素材×ジャカードボアを使用したリバーシブルのプルオーバーフリースやベストなどを展開している。
ジャガードボアは、ランブリングシーンを彷彿させる山々や草木を組み合わせたオリジナル柄になっている。
また、同ブランドでは、より日本に適した「ランブリングアイテム」を生み出すため、シティユースもできる“ショートランブリング”と、機能性が高くアウトドアシーンでも活躍してくれる“ロングランブリング”を想定したものづくりに取り組んでいる。
街でもアウトドアでも、歩くことを楽しみたい人たちにオススメしたいブランドだ。
Caledoor
(田原昌)