U22日本代表は今月1日、第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技の準々決勝で、北朝鮮代表に2-1で勝利。度重なるラフプレー、日本代表スタッフへの威嚇行為、審判への執拗な抗議と、北朝鮮の暴挙に対する批判が相次いでいる。そんな中、かつて平壌開催のFIFAワールドカップ(W杯)アジア予選・北朝鮮戦でプレーした元日本代表MF今野泰幸(南葛SC)が、北朝鮮への処分を求めた。
北朝鮮は背後からのスライディングタックルをはじめラフプレーを連発したほか、スムーズに飲料水の入ったペットボトルを渡さなかった日本のスタッフに対して、左手を挙げて殴ろうとする愚行も。主審は同国代表に計6枚のイエローカードを提示した。
また試合後には、MF松村優太(鹿島アントラーズ)の決勝ゴールに繋がったMF西川潤(サガン鳥栖)のPK判定を巡り、北朝鮮の選手たちが声を荒げながら審判団に抗議。主審を追い回すDFキム・ギョンソクなど一部選手を警備員が制止する事態に発展した。
北朝鮮の愚行には、日本サッカー協会(JFA)元会長の川淵三郎氏をはじめ多くの著名人が反発しているが、今野氏もこれらの意見を支持。DAZN制作『Jリーグジャッジリプレイ』に出演した際、「(平壌での北朝鮮戦など、国際試合で身の危険を感じた時は)立ち向かわないで逃げるということが大事だと思う。試合終了後にレフェリーに集団で詰め寄るとかは、しっかり罰を与えないといけない」と、私見を述べている。
森保ジャパンは北中米W杯アジア2次予選でシリア代表、北朝鮮代表、ミャンマー代表対マカオ代表(1次予選)の勝者と対戦。来年3月21日にホームで北朝鮮を迎え撃つほか、同月26日には敵地で対戦する予定だが、今回の暴挙を受けて日本代表の不戦勝や中立開催を望むファン・サポーターの声が沸き起こっている。
なおW杯出場経験を持つ今野は、2011年11月15日に平壌の金日成競技場で行われたブラジルW杯アジア3次予選の北朝鮮戦で、FW岡崎慎司やMF長谷部誠らとともにスタメン出場。日本は0-1で敗れたほか、対戦相手では鄭大世が先発出場し、シュートで日本のゴールを脅かしていた。