そのカスタマイズ性の高さから、趣味に仕事にレジャーにと圧倒的な人気を誇るトヨタ・ハイエース。しかし音響空間という点では、現状に不満があるユーザーもいるかもしれない。

アルパインマーケティング社から、ハイエース専用OPTIMサウンドシステム「OPTIM8-HI」が発表された。ハイエースの室内空間全体のサウンドを改善する製品で、11月下旬より全国のアルパイン製品取扱店にて販売を開始する。

室内空間全体のサウンドを最適化する「OPTIM8-HI」

リアスピーカーの音が聴こえづらい。エンジンノイズやロードノイズで走行中に音が聴こえにくい。低音域を増強したくてもサブウーファーの設置場所がない。車中泊やキャンプ仕様として荷室をカスタマイズしたり、道具を積んだりすると音響空間としての環境が悪くなる──ハイエースのオーナーには特有の不満があるという。

アルパインではこうしたサウンドの不満解消に向けて、純正交換用スピーカーや専用のツィーター取付けキットなどをラインアップしてきたが、新たにハイエースの室内空間全体を最適化することで、前席でも後席でも心地よいサウンドが楽しめる新製品を開発した。

「OPTIM8-HI」はDSP(Digital Signal Processor)パワーアンプとルーフスピーカー、ドアウーファーをハイエース専用にシステム化。スマートフォンアプリで自動サウンドチューニングを行うことにより、車室内の仕様に応じた音響の最適化を実現する。

製品名にもなっているOPTIM(オプティム)とは、“Operate Time domain and Magnitude”の略称で、従来行っていた特定一点での音圧測定によるサウンドチューニングに対し、車室内を空間としてとらえた音響測定を行うシステムだ。

空間的な時間領域、位相の乱れ(time domain)と、空間的な音響エネルギーの偏り(magnitude)をコントロールして最適化するのが特長だ。

音場を整えるDSPとパワフルな8チャンネルパワーアンプを一体化したOPTIM8「PXE-C80-88」は、独自の音響調整機能により奥行と広がりのあるサウンド空間を生み出す。

音響調整は、従来のような車室内の特定の一点ではなく全体の「音響パワー体積密度(APVD)」を空間的に測定。

iPhone専用の音響チューニングアプリにより約5分間で自動チューニングが行われる。アプリはiOS10.0以上に対応するほか、アルパインHPにてWindows10/11対応のPC用アプリの公開も予定する。

また、前後のルーフに装着できる50mmのルーフスピーカーで立体的な音創りが可能になり、ドライバーはもちろん、ふだんは聴こえにくい後席でも快適なサウンドを楽しめる。

さらにフロントドアに装着できるドアウーファーにより、リアスペースに荷物を満載しても低音部の増強が可能に。8チャンネルDSPパワーアンプ/ルーフスピーカーとの組み合わせで、ハイエースの室内空間を有効に活用できる。

製品にはハイエース専用システムとしてフロント・ドアウーファー用バッフルボード、DSPアンプ取付け用ステー、配線用ケーブルが付属する。

ルーフスピーカー、ドアウーファーに後部純正スピーカーを加えた8スピーカーで、かつてない奥行と広がりのあるサウンド空間を創り出す「OPTIM8-HI」。現在の環境に物足りなさを感じているなら必見だ。

ハイエース専用OPTIMサウンドシステム「OPTIM8-HI」
標準小売価格:¥217,800(税込・取付費別)
発売時期:11月下旬予定

(SAYA)

※本製品はEilex International, LLC からの実施権に基づき製造されている