占いに依存するようになる
パニック時や混乱期は、様々なことに手を出そうとする傾向があります。私は占いなどの類を100%否定するわけではありません。中には一見占いのように見えても、数百年、数千年計測し続けた統計学をもとにしたものもありますし、実際にそういった学問によって業績を伸ばしている社長は存在しますし、そういう社長に会ったこともあります。
しかし、この末期間近の混乱期に新しくそういったものに手を出すのはやはり危険な証拠。税理士、コンサルタント依存の行く末が、この「よくわからないもの」頼りなのかもしれません。
同じく、否定するわけではなく適切に使えば価値のあるものだとは思いますが、そういった類のことを言わなかった社長が、「宇宙法則」「引き寄せ」「シンクロニシティ」など のワードを口にし始めたり、あるいは同じく突然「靴を磨くと運気が上がる」「感謝の気持ちを1日1000回唱えると成功する」とか言い出したら、やっぱりちょっともう終わりが見えてきている感じがしちゃいますよね。
「近々大金が手に入る」は死亡フラグまあ、実際にこのドラマや映画のような「近々、大金が手に入るんだ……ニヤリ」みたいなセリフを言うような社長はいないと思いますが、近い趣旨のことを言う人もいます。
ひとつは個人の金策。
例えば、社長が同じ経営者仲間にお金を無心するようになったら末期です。同じ社長ですから、当然負けてられないというプライドがあります。そういった「ライバル」でもある経営者仲間にお金を借りだしたらほぼアウトと言えるでしょう。
そのほか、大金系でいえば、まずは「借りる」ということになります。これも借り先がヤバくなれば、当然危険度も上がります。あとは投資系の話。「◯◯が値上がりする」とか特に海外のよくわからん投資話で「お金が入る」は危険なシグナルだといっていいでしょう。
よく考えれば、大金を手に入れられる術を持っているのであれば、最初からそれをやればいいわけです。窮地になって、いままでとは別の方法で「お金が入る」ってやっぱりちょっとおかしいですよね。
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横須賀 輝尚 パワーコンテンツジャパン(株)代表取締役 WORKtheMAGICON行政書士法人代表 特定行政書士 1979年、埼玉県行田市生まれ。専修大学法学部在学中に行政書士資格に合格。2003年、23歳で行政書士事務所を開設・独立。2007年、士業向けの経営スクール『経営天才塾』(現:LEGAL BACKS)をスタートさせ創設以来全国のべ1,700人以上が参加。著書に『資格起業家になる! 成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方』(日本実業出版社)、『お母さん、明日からぼくの会社はなくなります』(角川フォレスタ)、『士業を極める技術』(日本能率協会マネジメントセンター)、他多数。 会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業 | 横須賀輝尚
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編集部より:この記事は「シェアーズカフェ・オンライン」2023年9月27日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はシェアーズカフェ・オンラインをご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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