U22日本代表は今月1日、第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技の準々決勝で、北朝鮮代表に2-1で勝利。日本サッカー協会(JFA)元会長の川淵三郎氏が北朝鮮のラフプレーや執拗な抗議を批判する中、韓国では日本スタッフを殴ろうとした北朝鮮代表選手の仕草が話題になったほか、日本のPK判定に異論を唱えている。
北朝鮮は前半からラフプレーを連発し、計6枚のイエローカードを貰った。後半27分、ひとりの選手がスムーズに飲料水の入ったペットボトルを渡さなかった日本のスタッフに立腹。その場で左手を挙げて殴ろうとすると、主審は当該選手に警告を与えている。
また試合後には、MF松村優太(鹿島アントラーズ)の決勝ゴールに繋がったMF西川潤(サガン鳥栖)のPK判定を巡り、北朝鮮の選手たちが声を荒げながら審判団に抗議。DFキム・ギョンソクなど一部選手が主審を追い回すなど、収集のつかない事態となっていた。
この北朝鮮の愚行に川淵氏は憤慨。「アジア大会のサッカー北朝鮮戦。勝利したものの北朝鮮の、明らかに怪我を狙った酷いプレーをレフェリーが見逃し続けた。FIFAレフェリーとはとても信じられない。日本選手が大怪我しないかを心配しながら見ていた。試合終了後もレフェリーに突っかかっていたが何らかの処罰が課せられるべき行為だった」と、X(旧ツイッター)上で厳しいコメントを残している。
そんな中、韓国メディア『Xスポーツ』は、北朝鮮代表選手が日本のスタッフを殴ろうとしたシーンに注目。「北朝鮮代表は集団で審判に詰め寄って脅したのはもちろん、試合中にはひとりの選手が日本スタッフ頬を殴ろうとしてイエローカードを受けた」と伝えた上で、「常軌を逸した行為」と酷評している。
一方で北朝鮮の執拗な抗議には、一定の理解を示している模様。西川がペナルティエリアで倒されたシーンについて「PKに該当するか疑問符がついた」とした上で、「今大会はビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が導入されていなかったため、PKが宣告された」と説明している。