U22日本代表の選手たち 写真:Getty Images

 U22日本代表は今月1日、第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技の準々決勝で、北朝鮮代表に2-1で勝利。北朝鮮のラフプレーや日本代表スタッフに対する暴行未遂などが波紋を呼ぶ中、北朝鮮代表監督がMF松村優太(鹿島アントラーズ)の決勝ゴールに繋がったPK判定に不満を爆発させている。

 前半から北朝鮮が危険なプレーを連発する中、日本は0-0で後半へ折り返すと、後半6分にFW内野航太郎(筑波大)のゴールで先制。29分に同点ゴールを許したが、35分にMF西川潤(サガン鳥栖)がペナルティエリアで相手GKに倒されてPKを獲得。これを松村が決めて勝ち越しに成功すると、北朝鮮の反撃を振り切って白星を飾った。

 すると試合後、北朝鮮の選手たちは声を荒げながら審判団に猛抗議。DFキム・ギョンソクなど一部選手が主審を追い回すなど、収集のつかない事態となる中、同国代表のシン・ヨンナム監督は興奮状態の選手たちを引き剥がしていた。

 韓国メディア『聯合ニュース』によると、シン・ヨンナム監督は「選手たちによる執拗な抗議が望ましいものか」という質問に対して、怒りをあらわにしながら以下のようなコメントを残したという。

 「今日の試合では、2、3人の選手が審判の不正確な判定に少し興奮していたのは事実だ。審判がフェアでないのはサッカーに対する侮辱だと思う」

 この試合では、後半途中に北朝鮮の選手が日本側から飲料を奪い取ったほか、日本のスタッフに殴りかかろうとしたことも話題に。日本サッカー協会(JFA)元会長の川淵三郎氏はX(旧ツイッター)で以下のように投稿するなど、北朝鮮代表の行為を非難している。

 「アジア大会のサッカー北朝鮮戦。勝利したものの北朝鮮の、明らかに怪我を狙った酷いプレーをレフェリーが見逃し続けた。FIFAレフェリーとはとても信じられない。日本選手が大怪我しないかを心配しながら見ていた。試合終了後もレフェリーに突っかかっていたが何らかの処罰が課せられるべき行為だった」