中国代表の選手たち 写真:Getty Images

 日本女子代表は9月30日に行われた第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)の準々決勝で、フィリピン相手に8-1と勝利。ただ準決勝で中国代表と対戦するだけに、中国人サポーターによる“反日運動”の影響が心配される。

 中国国内では、福島原発処理水の海洋放出をうけて反日感情が深刻化。日本製品の不買運動や日本国内への嫌がらせ電話などが相次いでいるほか、今年8月には中国国内リーグ戦で日本人を攻撃する内容のチャントを中国人サポーターが熱唱していた。

 そんな中、先月20日に武漢で開催されたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)東地区グループステージ第1節の武漢三鎮対浦和レッズでは、武漢サポーターの愚行が話題に。キックオフ前に日本語と中国語で「海が泣いている」と書かれた横断幕を掲出し、処理水放出に抗議。試合中に多くのサポーターが「バカ」と連呼し、浦和の選手たちや浦和サポーターを攻撃したほか、試合後には日本国旗に火をつけて引きちぎったのだ。

 『捜狐』をはじめ中国大手メディアは武漢サポーターの反日運動を報じていないが、日本国内では話題に。中国人の行き過ぎた行為に対する怒りの声が上がっているほか、ネット上では浦和や日本サッカー協会(JFA)に抗議声明を求める国民もいる。武漢三鎮対浦和での出来事を踏まえると、10月3日開催の日本対中国では、中国人による反日運動が必至と考えられる。

 反日運動が熱を帯びる中での国際大会では、2004年7月に行われたAFCアジアカップが記憶に新しい。日本代表の試合ではスタジアムにいた多くの中国人が日本国歌をブーイングでかき消したほか、日本代表サポーターが固まっているエリアに物を投げ込んでいる。杭州アジア大会の日本戦で、日本人が被害に遭わないことを願うばかりだ。