数釣りはスピード勝負

潮が少し引き始めると根掛かりする場所が見えてくる。「さっきあそこで一本ハリをロストしたんだ」と分かる。ちなみにロストしたハリは外掛け結びで直したが、赤バリを使ったためハゼが喜んでアタックしてきた。自分の中ではハゼ釣りは赤バリ金ビーズが鉄板だと思っているので、これはなかなか愉快だ。

佐奈川河口での餌ハゼ釣りで本命250匹超え【愛知】釣果は買い取り店へ持ち込み林さんは足でどんどん数を稼いでいく(提供:週刊つりニュース中部版APC・美波亜紀)

チョイ投げザオなのでノベザオより遠くの深場も狙える。ラインを見て30mに放り込み、20mまで「ズルーピタ」を繰り返すだけでいい。水深があるため満潮時も干潮時も同じ場所に放り込むだけでハゼの塊の場所がキープできた。結果、私と中原氏の釣果はハゼ261匹だった。

林さんを見ていたが、いろいろなポイントに移動しており、「キスと同じでハゼも足で釣れ」なのねと思った。ブーツなどを用意しておくと、水につかる場所や足場の悪い場所にも行けるんだなあと再確認した。

ハゼの買い取り地域貢献

午前10時に納竿、林さんの勧めで近所の平松食品さんへ向かう。ここは地域貢献のためハゼを買い取ってくれるそうだ。

どこが地域貢献なのだろうと思うが、江戸時代から佃煮の歴史があり、令和になってハゼ業者が激減。歴史が途絶えてしまうというときに、ハゼ釣りを楽しんでいる人たちに目をつけ、お願いする形を始めたそうだ。魚を買い取ってもらうなんてそうそう体験できないことなので、必要な分だけ取って持っていった。

「お正月になったら自分の釣ったハゼが佃煮になるんだよ。ちょっとうれしくない?」と林さんオメメキラキラモード。ハゼではないが佃煮を試食すると、なるほど、うまい。

トータル300匹超え達成

すると、中原氏にスイッチが入ってしまい、「ボク、もう少し釣ってくる!」と釣り場へ。私は車の中で涼んでいたが、ふと見ると解散したはずの林さんまで対岸で釣りをしている。あらまあ。佐奈川にはお魚の魔物が住んでいるようだ。

「熱中症になるからもうやめとけ~」と言うまで釣っていた中原氏、短時間の間に一人で48匹追加。トータルで309匹釣ったことになる。

もちろん追加も買い取ってもらい、風通しの良いテラスの店で販売しているアイスやジュースをいただいて帰宅した。

佐奈川河口での餌ハゼ釣りで本命250匹超え【愛知】釣果は買い取り店へ持ち込みかわいいハゼ絶好調(提供:週刊つりニュース中部版APC・美波亜紀)

「シロギスとハゼの食べ比べがしたいな~」という中原氏の希望で天ぷらにしたが、最近は彼も料理を手伝ってくれるようになり、下処理をしてくれたり、割り下も作れるようになったり。しめしめ。これはうまく洗脳していこう!ファミリーフィッシングの後は、みんなでワイワイ料理をして楽しむのもいいかもしれない。「スポーツの秋・食欲の秋」到来だ!

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<週刊つりニュース中部版APC・美波亜紀/TSURINEWS編>

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佐奈川
この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年9月22日号に掲載された記事を再編集したものになります。