- 大きく考えすぎる
最後は物事を大きく考えすぎる、である。
筆者は「人生は成功を求めるのではなく、経験そのものを追求する長い旅」という考え方を取っているので、いきなり成功を考えない。未経験の分野に挑戦する際は専門家に丸投げせず、まずは自分で小さくやってみるという価値観を持っている。
たとえば自分でExcelのマクロを組んだり、ウェブサイト制作を一通りできるようになってから、フリーランサーへ業務を外注するということをしている。これなら価格の妥当性や腕前を正確に評価することができ、「この人ではなく、あの人のお願いしよう」と判断することができるのだ。逆に自分がまったくできない、わからないことを丸投げしても外注先の力量や値付けの妥当性を評価することができず、結果的にビジネス力の低下につながると思うのだ。
だが、何か行動を起こす時にイチイチ針小棒大に大きく捉えすぎ、「小さく始める」ということができない。こうなると自分で決断をすることができず、ものやサービスを買う上でも誰かに背中を教えてもらわないと、何も買えないという状態になる。こうした人は「最初の一歩」があまりに大きく見えている。思考を変えて「結果がどうあれ、たくさんの決断をすることで眼力レベルが上がればOK」と、長期的に自分の力を高められればいいと考えればどうだろうか。
子供の頃にしょうもないものをたくさん買ってしまい、銭失いの経験をした人ほど大人になったら賢いお金の使い方もできるようになる。たくさんの失敗をすることで、お金の使い方も洗練されていくのだ。
しかし、ムダな散財を一切しなかった人は「お金を使うことは大事だ。万が一、失敗したらどうするのか?」と恐れて何も買えないし、新しい経験やスキルにも自己投資できない。結果、「現状維持」が最善手となってしまい、時間の経過とともにジリ貧になってしまう。つまり、失敗経験が少ないがゆえに失敗ベタになり、過剰に失敗することを恐れすぎるのだ。
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行動しない人の特徴を3つ考えてみたが、すべてに共通するのが「無知」ということである。これから挑戦しようとする対象がわからないから怖くなるし、思い切って行動する気概を削がれてしまう。アメリカの哲学者・エマーソンは「恐怖は無知から生まれる」といっており、無知は学習することで誰でも追い払うことができるのだ。
結局、行動力を高めるためには「知識をつける」という小さな行動力がファーストステップに必要という結論を導き出すことができるだろう。
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