
チャート:FF先物市場、11月FOMCの利上げ織り込み度の低下は政府機関の閉鎖を意識しているためか(作成:Street Insights)
前回、BLSなどがデータを公表できなかった2013年10月、閉鎖期間は16日でした。その間、米9月雇用統計始め経済指標のリリースが実際に後ろ倒しされたものです。当時を振り返ると、米9月雇用統計は10月4日(金)予定のところ、約2週間遅れの10月21日(月)に発表されました。米9月CPIも同様に10月16日(水)発表予定のところ、10月30日(水)とやはり2週間のずれが生じています。
つまり、政府機関の閉鎖が約2週間半以上も続くならば、9月の米雇用統計と米CPIのデータを確認できず、据え置きを決定せざるを得ないと考えられます。
問題は、それだけではありません。2013年当時は10月だけでなく翌月も経済指標のリリースが後ずれし、米10月雇用統計は11月1日(金)→11月8日(金)、米10月CPIは11月15日(金)→11月20日(水)へシフトしていました。
政府機関が実際に閉鎖に陥れば、FRBの金融政策を占うことができず、金融市場のボラティリティが高まるリスクをはらみます。
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK –」2023年9月26日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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