お酒の場でよく耳にする「とりあえずビール」。宴席で、最初の1杯として人数分のビールを注文することを指します。株式会社カクヤスが、2021年12月に公開した調査では、回答者の7割近くが「とりあえずビール」派だということでした(くわしくはこちら)。
一方で、パーソルホールディングス株式会社が、2023年3月におこなった「はたらく定点調査」では「勝手にビール注文すること」が、若い世代にハラスメントだと認識されていることがわかりました。
この意識調査では、回答者は、Z世代(15~26歳)・Y/ミレニアル世代(27~41歳)・X世代(42歳~57歳)・ベビーブーマー(58~69歳)にわけて、ハラスメント行為・転職・起業などについて世代間のギャップを明らかにします。
本記事はパーソルホールディング株式会社が実施・公開する「はたらく定点調査」の結果に基づいています。
いずれ転職はしたいが、起業にはあまり関心を示さない
まずは転職についての意識調査を見ていきましょう。
いずれ転職をしたいと考えるZ世代は、58.4%とほか世代との比較して最も高い割合を示しました。
将来の起業を考えている人はどれくらいいるのでしょうか?
Z世代では28.1%が「(いずれ)起業したい」という意向を示しています。こちらも転職と同様に全世代のなかで最も高い割合ですが、7割超の人が「起業したくない」と考えているようです。
政府が掲げる経済政策「新しい資本主義」では、「スタートアップ育成5カ年計画」が稼働しましたが、働く人びとの意識は世代を問わず起業にはあまり強い関心が示されていないことがわかります。
職場でのハラスメント行為
ながく続いたコロナ禍で、職場メンバーとの会食やお酒の場が設けられる機会は少なかったはずですが、Z世代の61.5%が「お酒を飲むかどうかや飲む種類を確認されずに、勝手にビールを注文された」ことを、職場でのハラスメントだと感じています。
また、彼らの直属の上司にあたるであろうY世代と比較しても6.1ポイントのギャップが生じています。
調査概要
調査方法:オンライン
調査時期:2023年3月
調査対象:15歳から69歳の男女・本業または副業ではたらいている人
調査人数:100,000人
調査主体:パーソルホールディングス株式会社