一日頑張ったご褒美や、週末の楽しみとしてお酒を飲むという方も珍しくないかと思われます。そんな中でもウイスキーは、芳醇な香りと深いコクを味わうことができるお酒として、様々な人に愛されています。今回はそんな中から、美味しいお勧めのウイスキーをご紹介します。
目次
有名「世界5大ウイスキー」の魅力を解説
ポイントは4つ!美味しいウイスキーの選び方
有名「世界5大ウイスキー」の魅力を解説
今やウイスキーと一口に言っても、数えきれない品種が世に出回る時代となりました。そんな中でも色あせる事の無い、歴史のあるウイスキーたちを「世界5大ウイスキー」と呼ぶのです。まずはその魅力から解説していきましょう。
スコッチウイスキー
スコッチウイスキーはウイスキーとつけずにスコッチと呼ぶことが多く、スコットランドで製造される高級な品種になります。スコットランドのウイスキー法により、スコッチウイスキーは大麦を主原料としたものを「シングルモルト」、混合穀物を使用したものを「ブレンデッドウイスキー」として分類されます。
スコッチウイスキーの風味は多様で、甘い、スモーキー、果実味、香草の香り、花の香りなどが挙げられます。その歴史、品質、多様性において世界的に評価されており、多くの愛好家に支持されています。
アイリッシュウイスキー
続いては、アイリッシュウイスキーです。こちらはアイルランドで製造されるウイスキーを指し、蒸留プロセスで三重蒸留が行われます。この三重蒸留により、ウイスキーは非常に滑らかで穏やかな味わいとなるのです。
穏やかで柔らかな風味が特徴となっており、フルーティーで芳醇な香りや、バニラ、ハチミツ、ナッツのような甘い味わいがあり、一般的にスモーキーさやピートのニュアンスは少ないです。そのため、初心者からウイスキー愛好者まで広範な層に人気があります。
アイリッシュウイスキーには多くの異なるスタイルがあります。シングルモルト、シングルポットスティル、ブレンデッドウイスキーなどさまざまな種類が製造されています。これにより、好みや用途に応じて豊富な選択肢から選ぶことができます。
アメリカンウイスキー
アメリカンウイスキーは、その名前からも分かりやすいようにアメリカ合衆国で生産されるウイスキーの総称になります。少なくとも50%以上の穀物を主要な原料として使っており、トウモロコシ、ライ麦、大麦、小麦等を用いています。
アメリカンウイスキーは、新しい樽で熟成されるのが特徴です。この新しい樽はアメリカンオークから作られたものが使われていて、ウイスキーに豊かな香りや風味を付与します。バーボンウイスキーは特にこの樽熟成プロセスで有名で、キャラメル色やバニラ風味が加わります。
アメリカの異なる地域で生産されるウイスキーには、地域ごとの特徴があります。例えば、ケンタッキー州で生産されるバーボンウイスキーは甘さと穏やかな風味が特徴的だったり、テネシーウイスキーは炭フィルタリングによってスモーキーさが強調されます。
カナディアンウイスキー
アメリカ発祥のウイスキーがアメリカンウイスキーであれば、カナダ発祥のものはカナディアンウイスキーと呼ばれます。シングルモルトウイスキーのように1つの蒸留所で作られるのではなく、複数の蒸留所からのウイスキーをブレンドして作られます。
この製法により、異なる蒸留所で生産されたウイスキーの特性を組み合わせバランスの取れた風味が実現されます。基本的にライ麦が主原料として用いられ、ウイスキーに特有のスパイシーで穏やかな風味が生まれます。
そのミルドな味わいとスムーズさで知られているカナダのウイスキーは、アメリカのバーボンやスコットランドのスコッチウイスキーとは異なる特徴です。味としてはバニラやメープルのような甘味も感じられ、カクテルにも適しています。
ジャパニーズウイスキー
そしてもう1つが、ジャパニーズウイスキーです。我らが日本国内で生産されているウイスキーも世界5大ウイスキーに数えられており、スコットランドやアイルランドのウイスキーと同様に、大麦、コーン、ライ麦などの穀物を原料として使っています。
日本のウイスキーメーカーは、スコットランドやアイルランドからウイスキー製造のノウハウを取り入れ、独自の技術と改良を加えました。そこから発展し、高品質な原料と製法を用いて作るようになったのです。
ジャパニーズウイスキーは、その多くが繊細でバランスの取れた味わいを特徴値しています。麦芽の甘さ、穀物の軽やかさ、シェリーやワイン樽で熟成させたことによるフルーティーなニュアンスが組み合わさり、多くのファンに支持されています。
ポイントは4つ!美味しいウイスキーの選び方
この様に、世界各国でウイスキーは作られており、その中には我らが日本産のものも入っているのです。多数の品種が展開されている中で、自分の口に合うウイスキーを選ぶポイントというものもあります。
ポイント①原料・製法で選ぶ
まずは、ウイスキーを作る際に用いられる原料や製法で選ぶというものです。5大ウイスキーをご紹介した中でも解説しているように、ウイスキーの種類は、使用される主要な穀物によって異なります。
例えば、スコッチ・ウイスキーは主に大麦を使用し、バーボンはコーンを主成分とします。これらの穀物はアルコール発酵プロセスや蒸留の仕方などがそれぞれ異なっていますので、仕上がる味も別々のものになるのです。
発酵や蒸留、熟成の仕方などが製法に関係してきます。例えばモルトウイスキーは単式蒸留器で大麦の麦芽のみを使うもので、一か所の蒸留所で作ったものをシングルモルトというよく聞く言葉で表します。
その他にも、ライ麦を主原料にしたウイスキーをライ・ウイスキーと呼び、主にアメリカンウイスキーに多い傾向があります。内側を強く焦がしたオークの新樽を用い、2年以上の熟成を行います。
ポイント②度数で選ぶ
続いては、度数で選ぶというものです。ウイスキーも当然ながらお酒ですので度数があるわけですが、ウイスキーの度数はどれだけアルコールを含んでいるかを示します。ウイスキーはアルコール以外の化合物も多く含んでおり、度数は香りや味に影響を与えます。
一般的なウイスキーだと40パーセント辺りのものが多くなっているのですが、中には60パーセントを超える度数の強いものもあります。いずれにしても、初心者やあまりお酒が得意でない方にとっては度数が基本的に高いことを覚えておきましょう。
ただ、それを水やソーダなどを使って割って飲むことができるのがウイスキーの魅力でもあります。割り方によって、ストレート・ロック・ハイボールといったように名称も異なります。
高い度数のウイスキーは水を加えることで香りや味を調整しやすく、個人の好みに合わせてカスタマイズすることができます。逆に低い度数のものだと、水を加えてもすぐに希釈されてしまうため、調整が難しいといった特性もあるのです。
ポイント③ピート香で選ぶ
ピートは泥炭とも呼ばれ、ウイスキー蒸留所でモルト麦芽を乾燥させる際に使用されます。野草や水生植物などが炭化したものを指しており、これを焚いて原料の麦芽を乾燥させると香りが麦芽に移ってスモーキーなフレーバーがウイスキーに生まれるのです。
ウイスキーの選び方においてピート香が重要な理由は、その個性的な風味と香りがウイスキーの種類やスタイルを決定づけるほど大きな影響を与えるからです。
たとえば、スコットランドのイスレイ島で作られるウイスキーに非常にピート香が強く、これに対してスペイサイド地方のウイスキーは穏やかなピート香を持つことが多いといったようにウイスキーの産地ごとの個性が楽しめます。
ピート香が強いウイスキーは燻製や海草のような風味があり、アイラのウイスキーなどが良い例です。一方、ピート香が控えめなウイスキーはより軽やかでフルーティーな風味が特徴となり、スペイサイド地方のウイスキーなどが該当します。
ポイント④予算から選ぶ
ウイスキーは産地も様々であれば品種も膨大な数が存在しているのはここまでにご紹介してきた通りですが、予算で選ぶというのも大切です。安ければ数千円程度のものから、数万円ほどするものもあります。
更に、希少銘柄や長期熟成を経た特別な銘柄のものになると、たった1本で数十万円といった価格が就くこともあります。この辺りは、ワインなどでも同じような事がありますのでイメージしやすいでしょう。
ただ、高価なウイスキーは贅沢で魅力的かもしれませんが万人が美味しいと感じられるという保証はありません。ある一定以上の金額になると、それ以上は個々人の好みによって美味しいと思うかが分かれてくるからです。
よって初めてウイスキーを飲むというのであれば、比較的安価なブレンデッドウイスキーなどからスタートし、その後段々と自分の口に合う銘柄と金額のものを見つけていくべきとされています。