内心すごくホッとした。男性はそのまま帰っていき、レストランのスタッフからは感謝の言葉をもらい、特別にデザートメニューを無料で提供頂いた。

先方が差し出した握手(左下)に応じて雰囲気は一気に柔和に
決して家族の前でカッコつけようと思ったわけではない。自分は本来が小心者であり、海外ならこんな真似をしない。銃や刃物が飛び出してくる可能性もあるからだ。
だがせっかくの沖縄滞在中のよいグレードのレストランで子供が少し怯えている様子を見せていたのが気になったし、毎日英語を教えているので外国人や海外に対して恐怖心が植え付けられてはいけないと思って行動した。結果的にはうまくいき、ホテルのスタッフからは感謝され、家族も安堵したようだった。
万が一、トラブルになった時のためにこっそりGoProの録画モードをONにして男性の元へ向かったが、平和的に解決してよかったと思っている(もちろん、この動画を全世界にYouTubeで配信し、特定の国へのヘイトを煽る真似などするつもりはない)。
英語が通じないことのダメージ自分はこのホテルやレストランはとても素晴らしいと感じた。随所におもてなしがなされ、スタッフの対応に不満を感じた瞬間はない。誰が滞在しても同じことを思うはずだ。しかし、英語が通じなければせっかくのおもてなしやサービスも伝わらない。それはとてももったいないことだ。
件のインバウンド客のように周囲が静寂に包まれ、怒鳴り声が響き渡るようなことはめったにないが、表に出さないだけで英語が通じない不満を感じる外国人は少なくないだろう。英語が通じないのはバカだといっていたので、それだけで日本の素晴らしいおもてなしも含めて見下されてしまうのはとても残念なことだし、愛する日本を下に見られた気もして悔しさも感じた。なんとかして払拭したいという気持ちも確実にあった。
◇
今後もインバウンド客は増え続ける一方だろう。日本のレストランやホテルの提供するサービスは世界トップクラスといっていいし、自分は日本人としてとても誇りに思っている。だが、英語が話せない、というだけでバカにされたり不満を持たれるのは問題だと感じた体験だった。
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