
RichVintage/iStock
社長の後継者が足りない!!
「2025年事業承継問題」がここ数年、経済的脅威として叫ばれています。これは、2025年までに70歳を超える中小企業の経営者が245万人となり、その過半数の127万人が後継者が決まっていないという問題です。全国の中小企業は「跡継ぎ問題」で頭を悩ませています。
しかしながら、ただ跡継ぎが決まれば会社は安泰かといえば、そうではありません。
「二代目、三代目社長は倒産の危険性を孕んでいる」と経営コンサルタントの横須賀輝尚氏は解説します。今回は、横須賀氏の著書「プロが教える潰れる会社のシグナル」より、再構成してお届けします。
社長の息子や娘が事業を引き継ぐ。こういうことは多々あります。近年では、家具屋さんとかアウトドア企業とか、いろんな意味で世の中の話題になっていますが、「身内が会社を継ぐと傾きやすい」とよく言われます。
理由は様々。もちろん、親の代を継いで立派にやっている社長もいるので、ここでは「二代目のジンクス的な話」になります。いくつかパターンを紹介しましょう。まずは二代目が先代のやり方を大きく変えようとするパターン。
二代目って、変えたがるんですよね。どうしても「親のおかげで社長になったボンボン」的な見られ方をしますから、自分の力を見せたい。そういう衝動があるわけです。新しいことを始めると、古参の社員はそれを嫌がる。そして「二代目はわかっていない」と崩壊の道筋をたどります。