ネットワークベースのセキュリティへの投資が増加

同調査では、ビジネス変革におけるネットワークの役割、特にネットワークとセキュリティおよびイノベーションの関連性についての認識が高まっていることも明らかになりました。

全調査対象国平均64%(日本:54%)が効果的なサイバーセキュリティ対策をネットワークがサポートできると考えており、61%(日本:60%)はネットワークがイノベーションの最大化をサポートできると考えています。

また、ITリーダーはこのことを踏まえた投資を実施していることが、ネットワークベースのセキュリティソリューションへの投資動向への回答から明らかになりました。

SSE(セキュリティサービスエッジ)または同様のedge-to-cloudセキュリティ(対象国平均89%、日本:80%)、ポリシーベースのネットワークアクセス制御(対象国平均88%、日本:76%)、SASE(Secure Access Service Edge)セキュリティ(対象国平均87%、日本:87%)などのネットワークベースのセキュリティソリューションの導入を推進し始めているようです。

ネットワークセキュリティの効果を発揮するには?

しかし、現在のネットワークが柔軟な企業セキュリティを実現またはサポートできると考えているITリーダーはわずか47%(日本:41%)、新興テクノロジーのサポートにおけるネットワークの役割を理解しているITリーダーは37%(日本:24%)という結果に。

このことから、ネットワークベースのセキュリティソリューションへの投資とその効果を結びつけるにあたっては支援が必要とされていることがうかがえます。

スコット・カルツィア氏は、次のように結論付けました。

イノベーションへのプレッシャーが緩和されることはありませんが、ITリーダーはリスクの難問を克服するセキュアで合理的な方法を見つける必要があります。そのためには、統一された SASE (SSE + SD-WAN) アプローチによって、異種のネットワークテクノロジーをすべて統合し、安全なイノベーションをサポートできるネットワークを真に実現する必要があります。ハイブリッドワークの普及を考えると、ゼロトラスト原則の採用を含む強力なネットワークセキュリティ基盤は、SASE、SSE、NACへの投資の指針となる良い出発点です

(文・Higuchi)