第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技に参戦中のU22日本代表は25日、グループリーグ最終戦でU24パレスチナ代表を1-0で下し、首位で決勝トーナメント進出。韓国メディアが日本代表の強さを分析する中、メンバー構成に対してやや否定的な見解を示している。
U22日本代表はグループリーグ初戦でMF谷内田哲平(京都サンガ)らのゴールによりU24カタール代表相手に3-1と勝利。パレスチナ戦では22分に谷内田のゴールで先制も、5分後にMF山内翔(筑波大)が退場。両チームともに10人での戦いを強いられる中、後半はこう着状態となったものの、パレスチナの反撃を許さなかった。
グループリーグ2戦2勝でD組首位通過を決めた日本代表は、決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)でA組3位のミャンマーと対戦することが決定。前回王者の韓国代表とは、決勝戦まで対戦しないことになった。
韓国紙『朝鮮日報』は、同国代表が決勝まで日本代表と対戦しないことを前向きに捉える。その上で、日本代表のメンバー構成について「戦力はしっかりしているが、22人のうち9人が大学生で弱いと評価できる。ただ大学生のほとんどは、Jリーグクラブの下部組織出身であり、プロレベルに到達する前に大学進学した選手ばかり。実力を浅く見ることはできない」と警戒している。
また日本代表の戦いぶりについては、「チーム全体が組織的に動く。カタール戦を現地観戦していたイ・ヨンピョ解説委員は『ポジショニングが素晴らしい』と舌を巻いた。4バックを軸とする日本代表は、あらかじめ決められたポジション、決められたパターンで相手のプレスをはがしてゴールを狙った」と綴っている。
今回の日本代表メンバーには、FW佐藤恵允(ベルダー・ブレーメン)やMF松岡大起(グレミオ・ノヴォリゾンチーノ)をのぞいた全選手が日本国内でプレーしているほか、FW内野航太郎(筑波大)をはじめ大学在学中の選手も多く選出。
日本サッカー協会(JFA)は「アジア競技大会の男子サッカー競技はU24年代の選手たちに加えて最大3人のオーバーエイジ選手を起用できる大会レギュレーションとなっていますが、日本は若い世代の強化を目指し、この大会にパリオリンピック2024を目指すU22代表で参加しています」と、公式サイトを通じて説明している。
ただ中国メディア『捜狐』は「日本は今大会の優勝候補ではない。大学選手や国内リーグ選手を中心とした平凡なメンバー構成であり、海外組は無名選手のみである。杭州アジア大会にそこまで注意を払っていない」と主張するなど、“大会軽視”だと批判していた。