日本代表GKシュミット・ダニエルはこの夏、ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)からリーグアン(フランス1部)FCメスへの移籍が破談。GK鈴木彩艶にレギュラーを明け渡す中、STVVがメスを国際サッカー連盟(FIFA)に提訴するようだ。
シュミットは今季ベルギー1部リーグ開幕から4試合つづけて先発出場も、先月末のリーグ戦でベンチ外。ベルギー紙『Het Belang van Limburg』は先月26日に「シュミットはSTVV退団が確定した」と伝えると、同選手を巡ってメスやFCロリアンが争奪戦を展開。
フランス紙『レキップ』は先月31日に「メスがロリアンとの争奪戦を制した」と伝えたが、移籍市場終了の数時間前になって「シュミットは9月1日午前にメディカルチェックを受ける予定だったが、最終的にメスと契約を結ばない。今回のUターンの理由はまだ分かっていない」と、移籍破談を報じていた。
この移籍破談に対して、STVVのアンドレ・ピントSD(スポーツディレクター)は今月8日に「悔しいが、泣いてもどうにもならない。移籍がキャンセルになった理由はなく、我々もシュミット本人も交渉で間違ったことは何もしていない」
「この件で何らかの措置を講じる前に、我々はメスから情報を入手するなど、徹底的に調査している」と、メスへの対抗措置を検討していることを明かしていたが、25日までに提訴の方針を固めたという。
また『Het Belang van Limburg』は、提訴に至った背景について「STVVによると、メスは健康面でシュミットの入団を拒否したが、これは重大な理由もなく起こった」と伝えている。
なおSTVVのトルステン・フィンク監督は今月中旬、鈴木のスタメン起用を継続する方針を明かすとともに「シュミットの獲得に動かなかったクラブは愚かだ」と、間接的にメスを批判している。移籍破談もありバックアッパーへの降格を余儀なくされたシュミット。代表キャリアへの影響も心配される。