朝夕は秋の気配を感じるようになった。今年の夏は、水温の上昇で酸欠により食い渋る釣り場が多かった。今後、大雨などで水が入れ替わると酸欠が解消され、活発にエサを追うようになる。埼玉県吉川市にある吉川運動公園内にある池(通称・ひょうたん池)は、足場がよく手軽にヘラ釣りが楽しめるである。ヘラのほかにクチボソや小ブナ、タナゴなどもいるため、雑魚釣りも楽しめる。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース山野正義)

今週のヘラブナ推薦釣り場2023【埼玉・吉川運動公園】

吉川運動公園の概況

吉川運動公園は、洪水などで川が氾濫した時の受け皿を兼ねて作られた公園。園内にはテニスコート、野球やサッカーができる広大なグラウンドもある。

今週のヘラブナ推薦釣り場2023【埼玉・吉川運動公園】テニスコートなど運動施設がある(提供:週刊へらニュース山野正義)

公園は調整池を兼ねているため、日陰になる場所やトイレはない。そのため、近くにあるコンビニやスーパー、公園の西側にある役所の手洗いを利用する。

今週のヘラブナ推薦釣り場2023【埼玉・吉川運動公園】(提供:週刊へらニュース山野正義)

今年の6月に大雨が降った時に池が氾濫し、公園の横を流れる大場川に魚が逃げてしまった。そのため、以前と比べ魚影は薄くなった。それでも、最近はマブナに交じり尺前後のヘラと、この池で繁殖した4~8寸クラスの天然ベラが口を使っている。日並みのいい日なら、半日で2ケタの釣果が上がっている。

ポイント

周囲200mほどの小さな池。藻が密集しているため、基本的に藻穴、藻際を狙った釣り方をする。藻の張り出し具合で入釣場所や使用竿を決める。竿は7~10尺程度を用意しておけば、ほとんどのポイントは対応できる。

今週のヘラブナ推薦釣り場2023【埼玉・吉川運動公園】場所によってはスノコでもOK(提供:週刊へらニュース山野正義)

雨が降ると池の周囲がぬかるむ場合があるので、長靴があると便利。釣り台があればどこでも入釣りできる。周囲がぬかるんで荷物が釣り座の近くに置けない場合は、池の横に置いてあるパレットを借りることもできる(使用後は必ず元の場所に戻すこと) 。

今週のヘラブナ推薦釣り場2023【埼玉・吉川運動公園】自然繁殖がある(提供:週刊へらニュース山野正義)

この釣り場の常連はフレンドリーな人が多く、わからないことがあれば親切に教えてくれるはずだ。

釣り方とエサ

藻穴や藻際狙いが基本なので、ハリ掛かりした時の魚とのやり取りがスリリングで楽しい。だが、油断すると藻に逃げ込まれて仕掛けが切られてしまう。そのため強引に引き抜けるように道糸、ハリスは普段よりワンランク太いものを使ったほうが安心。宙、底釣りともに道糸1~1.2号、ハリス0.5~0.6号を使う。

今週のヘラブナ推薦釣り場2023【埼玉・吉川運動公園】藻が密集している(提供:週刊へらニュース山野正義)

宙釣り

ハリスの長さは、上20~30cm下30~40cm。ハリはジャミが多い時はエサを持たせる意味でセッサまたはバラサ6~7号を使う。ジャミアタリが少ない時やカラツンになる場合は、5号に落とすとヒット率が上がることがある。ウキは足長の場合は、ボディー3.5~5cmでパイプトップが使いやすい。

今週のヘラブナ推薦釣り場2023【埼玉・吉川運動公園】吉川運動公園の宙釣りタックル(提供:週刊へらニュース山野正義)

エサは、ジャミが多いので両ダンゴが基本になる。配合例を挙げると凄麩200㏄+カルネバ200㏄+水100㏄。ジャミアタリが多い時は手水で練り込み調整。それでもにエサを落とされてしまう時は、凄麩の割合を少なくしカルネバを多くした配合にする。逆にアタリが少ない時は、凄麩の配合を多くしたり、基エサにBBフラッシュを振りかけボソっ気を強くする。

底釣り

水深は1m前後。ハリスの長さは上25~30cm下35~40cmが目安。ウキは全長30cm前後で、パイプトップが適している。

エサはダンゴの底釣り芯華単品の標準作りで対応できる(芯華200㏄+水100㏄)。

底釣で重要になるのがタナ取り。藻が密集しているので藻面狙いが基本。うまくタナが取れない時は、宙釣りに変更したほうがいいだろう。宙釣りと比べるとマブナや半ベラが多い。

<週刊へらニュース山野正義/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
中の渕
入釣料:無料。釣り台かスノコ必携
この記事は『週刊へらニュース』2023年9月22日号に掲載された記事を再編集したものになります。