住民はシェルターの外で、英語やスペイン語、ウクライナ語、中国語で「この建物は安全ではないため、マンハッタンのホテルに戻るよう」呼びかける音声を終日流し続けたり、夜間、建物にライトを当てたりするなどして、移民にハラスメントを続けている。
エリック・アダムス市長はテレビのインタビューで、これらの抗議活動について、少数派による「見苦しいディスプレイ」と非難。市民の意見を代表するものではないと述べるなど、取り合わない姿勢を示した。
この一方で、今月頭にマンハッタンで開いたタウンホールミーティングで、移民問題には「終わりが見えない」と説明し、街を「破壊する」と危機感を滲ませていた。
アダムス氏は、移民の受け入れにかかる費用は、今後3年間で120億ドル(約1.8兆円)に達する可能性があると発表している。ニューヨークポスト紙は、移民1人あたりに費やされる公費は、約4万ドル(約600万円)と試算している。
シエナ大学が先月、ニューヨーク州の有権者を対象に行った世論調査では、82%が移民の急増について「深刻な問題」と回答した。58%が、移民の受け入れを制限するべきと答えた。また、過去20年にニューヨークに定住した移民について「利益はない(32%)」「足枷となっている(46%)」との見方を示している。