板倉滉 写真:Getty Images

 日本代表DF板倉滉はセリエA(イタリア1部)ナポリ移籍が噂されたが、ブンデスリーガ(ドイツ1部)ボルシアMGに残留。イタリア国内では「幻の板倉獲得劇」を悔やむ声が上がっているほか、同選手がナポリからバイエルン・ミュンヘンへ完全移籍した韓国代表DFキム・ミンジェと比較されている。

 板倉は昨年7月、マンチェスター・シティからボルシアMGへ完全移籍すると、加入1年目から不動のセンターバックとして活躍していた。するとナポリはキム・ミンジェの後釜として、板倉をはじめ複数選手をリストアップ。アウレリオ・デ・ラウレンティス会長は日本人選手の獲得を熱望していたが、板倉がナポリからのオファーを拒否したと報じられている。

 結局ナポリはキム・ミンジェの後釜で、ブラジル1部レッドブル・ブラガンチーノからDFナタンを獲得。しかし複数選手を顧客に持つ代理人のエンリコ・フェデーレ氏は、ナポリの補強戦略に疑問を抱いている模様。イタリアのラジオ放送『ラジオ・マルテ』のインタビューで、以下のようなコメントを残している。

 「ナポリにはナタンより素早く、(セリエAに)適用できるセンターバックが必要だった。もし私がナポリの監督ならば、フィオレンティーナのニコラ・ミレンコヴィッチを選んでいた。彼は速くてテクニックがあり、イタリアのサッカーをよく知っているからね」

 またフェデーレ氏は、板倉がナポリにフィットする可能性を問われると、「フィジカル面ではキム・ミンジェほど良くはない。それでも板倉は魅力的だったかもしれない。デ・ラウレンティス会長は日本人選手の獲得を望んでいたし、有用な人材になっていたかもしれない」と私見を述べている。

 なお板倉は今季もここまでブンデスリーガ全4試合でフル出場し、2ゴールをマーク。キム・ミンジェ擁するバイエルンとの直接対決では先制ゴールをマークしたほか、後半にはMFレオン・ゴレツカのヘディングシュートをゴールライン上でクリアする離れ業を披露している。