ファビオ・カリーレ監督 写真:Getty Images

 ブラジル1部サントスは、V・ファーレン長崎からファビオ・カリーレ監督の引き抜きを狙っている模様。今年夏に鹿島アントラーズ所属MFディエゴ・ピトゥカの早期獲得で移籍金の支払いを渋った一方で、カリーレ監督の招へいにむけては巨額の契約解除金を用意しているようだ。

 カリーレは2017シーズンにコリンチャンスの監督としてブラジル1部リーグを優勝したほか、2021年にはサントスを指揮。昨年6月から長崎を率いており、今季はここまで明治安田生命J2リーグで15勝10分10敗。J1自動昇格圏の2位清水エスパルスから勝ち点8差の5位につけている。

 今年6月にもサントス復帰の可能性が取りざたされたカリーレ監督。ブラジルメディア『グローボ』の報道によると、同クラブはすでに監督サイドと交渉しており、本人もサントス行きに前向きであるとのという。

 また長崎とは現時点で交渉していないものの、150万ドル(約2億2200万円)の契約解除金を用意している模様。『グローボ』は「サントスが契約解除金全額を支払えば、長崎はカリーレ監督の退団を止めることは不可能だ」と伝えている。

 なおサントスは今年7月、ピトゥカの来季加入を公式発表。鹿島に対して今年夏の移籍期間における同選手放出を働きかけていることも明らかにしていた。

 ただブラジルメディア『UOL』の報道によると、鹿島は契約解除金満額の400万ドル(約5億8000万円)が支払われない場合、シーズン途中での放出を拒否。サントスに契約解除金を支払う意思がなかったため、今季途中でのピトゥカ獲得は実現しなかった。