3ナンバーと5ナンバーの違い
3ナンバー車と5ナンバー車の違いは排気量とボディサイズです。エンジン排気量2,001cc以上、全長4,701mm以上、全幅1,701mm以上、全高2,001mm以上のいずれかに、ひとつでも該当する車は3ナンバー車に区分されます。この区分はナンバープレートの地域名の横に記載された「分類番号」からも判断することができます。
5ナンバー車は、ナンバープレートの分類番号が「5」ではじまる「小型乗用車」とされ、3ナンバー車は「3」ではじまる番号が割り振られた「普通乗用自動車」として扱われます。このナンバープレートの分類番号の違いが「3ナンバー車」「5ナンバー車」と呼ばれる所以です。
軽自動車も排気量やボディサイズが5ナンバーサイズに該当するため、乗用を目的とした軽自動車の分類番号は「5」もしくは「7」が割り当てられます。ディーゼル車は排気量による区分は適用されず、ボディサイズでのみ3ナンバーと5ナンバーが区分される仕組みになっています。
3ナンバーのメリット
3ナンバー車のもっとも大きなメリットは、全長や全幅に制限がないことにより車体を大きくつくれる点です。そのため室内空間を広く確保でき、ホイールベース]やトレッド幅も大きくなるため高速安定性やコーナリング性能も高められます。
また室内空間が同程度なら、5ナンバーよりも3ナンバーの方が衝突時安全性を高めやすくもなります。3ナンバー車は高速走行が得意な車といえるでしょう。
5ナンバーのメリット
5ナンバーは車体が小さいため狭い道でも運転しやすく、エンジン排気量やタイヤサイズが小さいため、燃費性能や維持費にも優れています。
その反面、室内空間の広さでは3ナンバーにはおよばず、大型の3ナンバー車から乗り換えると室内幅の狭さが気になるでしょう。
3ナンバーの条件と車種
3ナンバーになる条件
3ナンバーは普通乗用車に使われるナンバーは以下の条件です。
- 排気量:2,001cc以上
- 全長:4,701mm以上
- 全幅:1,701mm以上
- 全高:2,001mm以上
上記の条件から一つでも満たすと3ナンバーが割り当てられます。
3ナンバーで購入できる車種
現在の各メーカーの新車ラインナップは、衝突安全性の向上に伴う大型化やグローバル化により、コンパクトカーを除くほとんどの車が3ナンバーです。そのなかでも、現在新車で購入できる特徴的または象徴的な3ナンバー車を紹介します。
スズキ スイフトスポーツ
スズキのコンパクトカーであるスイフトのスポーツモデルがスイフトスポーツです。4代目スイフトの標準モデルは5ナンバー車であるのに対し、スイフトスポーツは排気量わずか1.4Lでありながら、全幅が1,735mmまで拡大されているため3ナンバーに該当します。
4代目スイフトスポーツは、欧州市場向けのフェンダーをそのまま装着。標準のスイフトよりもトレッド幅が拡大され、スポーツハッチバックらしいハンドリングとスタイリングが与えられています。
ホンダ ステップワゴン
1996年に登場した初代ステップワゴンは、5ナンバーサイズミニバンとして誕生。以来、エアロバンパーなどを装着したスパーダを除く標準モデルは5ナンバーを守り通してきましたが、2022年に登場した6代目ステップワゴンは標準モデルが全長4,800mm×全幅1,750mmとなり、全車3ナンバーに変わりました。
プラットフォームは先代と共通としながらも、6代目ステップワゴンは2列目の幅が大きく拡大。全長の拡大はおもに外観の変更に割り当てられているものの、優れた運転視界と運転支援機能により3ナンバー化の弊害は最小限に抑えられています。
レクサス UX
レクサスのコンパクトSUVであるUXをはじめ、レクサスラインナップはすべて3ナンバーです。元来レクサスはトヨタの海外向けブランドであったことから、日本国内で扱いやすい5ナンバーサイズボディに留める必要性はありません。
レクサス UXのボディサイズは、全長4,495×全幅1,840×全高1,540mmであり、ベースとなるトヨタ C-HRよりも大きく、輸入車らしい伸びやかなデザインに仕上げられています。レクサス最小のSUVのとして2023年秋以降の発売が予定されているLBXも3ナンバーです。