浦和レッズのゴール裏 写真:Getty Images

 浦和レッズはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2023/24シーズン東地区グループステージで武漢三鎮(中国1部)、ハノイFC(ベトナム1部)、浦項スティーラーズ(韓国1部)と対戦。韓国国内では浦和と浦項によるグループ首位争いという見方がある一方、一部メディアが浦項の不安材料を指摘している。

 2016年のACLグループステージでも浦和と対戦した浦項は、2021年のACLではセレッソ大阪や名古屋グランパスなどを下して準優勝。ただ同年の韓国1部リーグではシーズン後半に失速。ACLとの戦いを両立できず、残留争い一歩手前の12クラブ中9位で終えていた。

 韓国紙『朝鮮日報』は、グループステージ開幕節の浦項対ハノイFCを前に「浦項は貧弱なスカッドでACLに耐えられるか」と見出しをうち、2021シーズンの成績と比較しながら同クラブの現状を特集。

 浦項は今季の韓国1部リーグで首位の蔚山現代FCから勝ち点6差の2位まで追い上げているほか、国内カップ戦でもベスト4入りを果たしている。ただ一方で、一部の主力選手が今月下旬開幕の第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)韓国代表に招集されている。

 それだけに『朝鮮日報』は「控え選手の経験不足が問題点であり、2年前と同じく選手層は厚くない」と指摘。「リーグ戦、カップ戦の国内2冠は視野に入れている。リーグ戦、国内カップ戦、ACLの3冠を達成すれば、韓国クラブ唯一無二の記録になる。ただスカッドが充実していないので、2年前のように再び“選択と集中”をしなければならない」と、ACLより韓国国内のリーグ戦とカップ戦を優先する可能性を伝えた。

 なお韓国紙『慶北日報』は先月末に「浦項の入ったグループJでは、浦項と浦和による激しい首位争いが予想される」と、浦項が浦和を抑えて首位通過する可能性に触れている。

 2016年5月3日に埼玉スタジアム行われた浦和対浦項では、浦項所属選手がテーピングの切れ端をピッチに投げ捨てたことをきっかけに騒動に発展していた。因縁の相手が不安材料を抱えているだけに、前回大会の覇者である浦和のグループステージ首位通過が期待される。