明暮れ小唄・「隅田川 森羅万象・墨に夢」実行委員会の主催による「北斎小唄 其の参 両国心中 A Tragic Love Story in Ryogoku」が、12月16日 (土)に、ユートリヤ すみだ生涯学習センターにて上演される。

同作品は、北斎の浮世絵と文楽人形・小唄・落語・囃子を一度に堪能し、日本の伝統文化を贅沢に楽しめる舞台だ。

北斎・小唄と日本の美術と芸能を眼と耳で楽しむ舞台

墨田区で生まれ育った世界的画家である葛飾北斎。スクリーンに投影されたその名作を見ながら、小唄の演奏を聞き、日本の美術と芸能を眼と耳で楽しむのが「北斎小唄」だ。

葛飾北斎の高精細画像をスクリーンに次々と映写しながら小唄を演奏する「北斎小唄」。「其の壱 隅田川」「其の弐 冨嶽三十六景」に続く「北斎小唄 其の参 両国心中 A Tragic Love Story in Ryogoku」が、12月16日 (土)に人形浄瑠璃文楽座の人形遣いを迎え、隅田川河畔を舞台にした恋物語を創作・上演する。

そのストーリーは、両国に暮らす町娘の初恋。いとしい若者との逢瀬も束の間、二人の間に立ちふさがったのは……。

北斎の浮世絵と小唄の名曲に乗せ、せつない恋模様を美しい文楽人形が演じる。文楽人形・小唄・落語・囃子・浮世絵が一体となった日本美を体感できる舞台を満喫したい。

主催の明暮れ小唄・「隅田川 森羅万象・墨に夢」実行委員会は、小唄の普及を目指し、日本美術や伝統建築を活かした公演や映像制作を行う、千紫巳恵佳氏と小唄幸三希氏のユニットだ。

「其の参 両国心中」の出演者は、小唄演奏を千紫氏・小唄氏、文楽人形を吉田玉勢氏・吉田簑紫郎氏、案内役を柳家緑太氏、囃子を福原千鶴社中が務める。

小唄というと、余り馴染みがない人が多いのでは。小唄は、歌詞の短い歌いもので、その起源は平安時代にまで遡ることができるという。そして、江戸時代に入ると、三味線音楽として人気を博し、弾き歌いを楽しむ歌曲として発達した。

「其の参 両国心中」で、江戸情緒あふれる三味線音楽・小唄の世界を、葛飾北斎の映像、人形浄瑠璃とともに楽しみ、日本が誇る伝統芸術を体感したい。

北斎小唄 其の参 両国心中 A Tragic Love Story in Ryogoku
会場:ユートリヤ すみだ生涯学習センター
所在地:東京都墨田区東向島2-38-7
公演日:12月16日 (土)
公演時間:14:00・15:30・17:00・18:30 ※開場は開演の30分前、上演時間は約1時間30分を予定
料金:5,000円(税込)※全席自由

(高野晃彰)