株式会社Spatial Pleasure(以下、Spatial Pleasure)は、インドネシアのSinar Mas Landおよび、そのCVCであるLiving Lab Venturesと連携し、インドネシアの都市交通における脱炭素化を推進するためのパートナーシップ締結に合意しました。

カーボンクレジット事業を展開するSpatial Pleasure

Spatial Pleasureは、脱炭素化に寄与する交通事業者に対してカーボンクレジットの認証・計測を行うDMRV(measurement, reporting and verification)ソフトウェアを開発するスタートアップです。

同社は、インドネシアでの事業拡大に力を入れており、2023年5月にはジャカルタ・スマートシティと覚書を締結しています。

Sinar Masグループの基幹子会社・Sinar Mas Land

Sinar Mas Landは、インドネシアの大手財閥であるSinar Mas Group傘下の企業です。

インドネシアにおいて、Sinar Mas Landは保有面積および時価総額の面で最大の不動産開発ポートフォリオを保有するとともに、国際市場全体の商業および娯楽施設への戦略的投資を実施しています。

また同社は、インドネシア最大級の都市開発プロジェクト「BSD City」の運営会社として、交通関連の二酸化炭素排出を抑制するため、シャトルバスネットワークや 歩道整備など、さまざまなプロジェクトを推進してきました。

SBT策定・カーボンクレジット発行を目指す

今回のパートナーシップ締結の目的は、「BSD City」を中心に、都市交通の脱炭素化を推進することです。

数値はイメージ

具体的には、BSD Cityにおける交通領域の二酸化炭素排出量を可視化し、SBT(科学的な排出削減目標)を策定するとともに、CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)における目標の開示を検討します。

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また、交通領域の脱炭素施策における環境便益を定量化し、カーボンクレジットおよび排出削減証明書の認証を目指します。

Spatial PleasureのCEOである鈴木綜真氏は、以下のようにコメントしました。

インドネシアでは、輸送部門が二酸化炭素排出量の27%を占めています。この分野の排出量を削減することは、インドネシアで非常に深刻な社会問題となっている交通渋滞や大気汚染の緩和に直結すると考えております。このBSD Cityでの連携を機に、Sinar Mas Landが開発するインドネシア国内の、他の都市にもプロジェクトを拡大していきたいと考えています。