渡航が制限されていた3年以上もの長い間に、海外とのビジネス的なやりとりにはWEB会議が当たり前となってもはや定着した感がある。そのため、5類感染症扱いになって海外出張も普通に行けるようになったとはいえ、まだウイルス自体が無くなったわけではないし、かなりの円安のために渡航費も高額。そのためどうしても行かなければならない案件以外は、WEB会議というところも少なくないのではないか。
さて、WEB会議にしても海外とのやり取りには時差を考慮する必要がある。そのため現地の時刻を常に把握していることが大切なわけだが、そんな時にあると便利なのが同時に二つの時刻を確認できるデュアルタイム時計である。
文字盤外周に24都市名が記載され、二つの国の時刻を表示できる“アウトライン・パイロットクロノ20thリミテッド”
今回取り上げたアウトライン・パイロットクロノ20thリミテッド(定価3万7400円)は、日本の時刻に加えて、文字盤外周に表示されている世界23都市のどれかひとつの都市の時刻も同時に確認できるというものだ。
使い方は簡単で、1から12までの数字が刻印された回転ベゼルを右に回して、そのベゼル上の12の位置を知りたい都市名の中央に合わせる。その時に時針が指し示すベゼル上の数字からその都市の時刻を確認できるというものだ(ただしサマータイムには対応できないため1時間早める必要あり)
回転ベゼルを右に回して、ベゼル上の赤い12の位置を知りたい都市名の中央に合わせる。そうすることでその都市の時刻も同時に確認できるというわけだ
さて、このパイロットクロノ20thリミテッドは、かつて1940年代に空軍士官向けに開発されたと言われ、通称“フライングオフィサー”の呼び名でもよく知られる2カウンタークロノグラフの名機がデザインモチーフである。外周の都市名はその当時の雰囲気をそのまま再現したものだ。
ただ、当時はパイロットが飛行中に時差を確認するための機能として設けられたもののようだったが、このパイロットクロノ20thリミテッドでは、起点となる12時位置の都市名を「TOKYO」として、世界23都市の名称を東京からの時差分の数字の位置に配置することによって、デュアルタイム機能も持たせている点が最大の特徴である。
デュアルタイム機能のほとんどが正確な電波ソーラーモデルになっているいま。表示自体は大雑把かもしれないが、こんな古典的な手法のデュアルタイム時計というのも、デジタル化の時代だからこそ、逆に個性的で味わいがあっていいと思うのだがいかがだろうか。
回転ベゼルは操作性を考慮して右回転のみできる設定にしている
『アウトライン・パイロットクロノ20thリミテッド』
316Lステンレススチール。ケース径42 mm。日常生活防水(3気圧)。メカクォーツ(SEIKO Cal.VK64)。限定200本。3万7400円
なお、当サイトのオンラインショップに加えて、時計のセレクトショップ「チックタック」と「オンタイム・ムーヴ」の一部店舗でも販売している。実機が見たい方は在庫を確認したうえで訪問して欲しい。
提供元・Watch LIFE NEWS
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