決算書の見方は「知ったかぶり」

「社長たるもの、決算書が読めなければならない」

確かにそのとおりで、決算書が読めなければ、銀行から融資を受けるときの面談で、融資担当者からの質問に答えることができません。

自分の会社の決算についてわかっていない社長になんて貸せないですよね。ですから、原則としては決算書の見方がわからない社長は危険です。

「原則?」そう、社長なら決算書を読み解くスキルくらいは持っていそうですが、割と世の中には決算書がまるで読めない社長も多く存在します。

そんなので大丈夫なの? って思う人も多いかもしれませんが、税理士や財務コンサルタントを頼りながら、「決算書や簿記についての知識はないけど、会社の財務状況は把握している」って社長は案外いるものです。

クリエイタータイプといいますか、細かいお金の管理に無頓着といいますか。決算書に関しては、自分で読み解くスキルがあるか、専門家を頼って理解するか。このどちらかをクリアしていれば良しと考えてください。

問題は、「知ったかぶり」ですね。決算書が読めないくせに「ああ、あれね。はいはい、わかってるよ」みたいな感じで、知ったかぶる社長はちょっと注意。知ったかぶりなので、会社が好調と思い込んでいる社長もいますから。

そういう社長がいる会社は、気がついたらお金がなくなっている可能性も。怖い怖い。

横須賀 輝尚 パワーコンテンツジャパン(株)代表取締役 WORKtheMAGICON行政書士法人代表 特定行政書士 1979年、埼玉県行田市生まれ。専修大学法学部在学中に行政書士資格に合格。2003年、23歳で行政書士事務所を開設・独立。2007年、士業向けの経営スクール『経営天才塾』(現:LEGAL BACKS)をスタートさせ創設以来全国のべ1,700人以上が参加。著書に『資格起業家になる! 成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方』(日本実業出版社)、『お母さん、明日からぼくの会社はなくなります』(角川フォレスタ)、『士業を極める技術』(日本能率協会マネジメントセンター)、他多数。 会社を救うプロ士業 会社を潰すダメ士業 | 横須賀輝尚

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編集部より:この記事は「シェアーズカフェ・オンライン」2023年9月16日のエントリーより転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はシェアーズカフェ・オンラインをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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