雨量が減少し温暖化で淡水の蒸発も早まっている
実際、同運河庁では2019年の時点で雨量が例年に比べ20%減少していることには気づいていたという。1隻の船を通行させるにはおよそ5000万ガロン(18500リットル)の淡水が必要とされている。その内の60%は再利用できるシステムを導入してはいるが、残り40%は1隻の船を通行させる為に失うことになる。しかもこの地域の気温が0.5ºCから1.5ºC上昇しているということで、それが二つの湖の淡水が通常よりも10%の蒸発を招くようになっているというのだ。
これからも雨量が減少する可能性はあっても、増える可能性はない。運河事業でこれまで富をもたらして来たが、経済的な恩恵が貧困層にまでもたらされていないという不平等を生んでいる。今後この事業の進展に自然現象の影響で限界がみられるようになると、それはパナマの社会の不平等をより加速化させる可能性もある。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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