地元に根ざした老舗イベント
この夏の観光地はどこもかしこも大盛況だが、そんな流行廃りとは無縁な老舗イベントが「ひすいのふるさと」新潟県の糸魚川で9月3日（日）に開催された。この「交通安全フェア・クラシックカーレビューITOIGAWA2023」は、1992年から30年以上に渡って継続されてきた催しで、国内有数規模のビッグイベントとして全国のクラシックカーファンに認知されている。
大会実行委員会によれば、昨年までの「日本海クラシックカーレビュー」よりも展示台数を絞って運営プログラムも見直したとのことだが、朝から快晴となった会場の糸魚川ユネスコ世界ジオパーク「フォッサマグナミュージアム」には、およそ130台の国内外産クラシックカーが集結。1974年以前に製造された車両という条件を課されながら、これほどの数の希少なモデルたちが展示されるイベントは他に類を見ないだろう。
実際、会場のエントラント車両を見渡してみれば全国津々浦々から来場していることはもちろん、このイベントに参加し続けるために大切に扱われてきたであろう愛車やこのイベントを目指して整備されたコンディション良好なコレクションたち、父親から受け継いだというクルマで来たエントラントなど、さすが長寿イベントならではのラインナップが揃う。
糸魚川市内を走行するジョイフルラリーには30台がエントリーしたほか、自動車部品や雑貨、ミニカー販売のオートジャンブル、地元飲食店によるケータリングスタンドが来場者をもてなし、デンカ株式会社協力によるいすゞTSD40型ボンネットバス試乗会にキッズたちは大喜びだ。
そして、ガレージスターフィールドが所有するマツダ767B（1989年ル・マン24時間レース入賞車）の特別展示には来場者も大注目。エンジンスタートや施設内道路での特別デモランも大盛り上がりを見せた。
この日の来場者は約1万5,000人とのことで、クラシックカーファンのみならず地元ファミリーにとっても、毎年楽しみなお祭りになっているようだ。
なお、阪和明さん（元カーグラフィック編集局長）と甲賀精英樹さん（オールドタイマー編集長）、長尾循さん（元カーマガジン編集長）の審査員3名が選んだ今年のコンクールデレガンスは田中和幸さん所有のディムラー・ソヴリン（1969年）がグランプリを受賞した。
文・萩原充／提供元・CARSMEET WEB
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