財務省の貿易統計(速報値)によると、2023年1ー6月の「中古の衣類その他の物品」(いわゆる海外古着)の輸入重量が前年前半(2022年1ー6月)を下回り、−7.3%の4628トンになった。最近では2020年前半コロナ禍に素早く反応し前年前半を下回ったのに続く重量減少である。近年は古着ブームで輸入古着は2015年から重量ベースでは増量基調が続いていた。2023年1ー6月の重量ベースでの減少の最大原因は円安である。なぜなら金額ベースでは、1キロ当たりの輸入単価が前年の約1050円から17%も上昇して約1229円に上昇しているからだ。こうした円安の急激な進行を見込して、輸入重量ベースを抑えこんだというのが、実情だろう。古着ブームが終わったということではなく、今回の輸入単価の前年比+17%も、単純に小売価格に転嫁されるだけの話だ。要するに輸入インフレがここでも着々と進行しているということだ。
文・三浦彰/提供元・SEVENTIE TWO
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