フランス生まれのお菓子、それが「クイニーアマン」です。
「クイニーアマン」は日本のスイーツ店やパン屋でも見かけます。
しかし、どのような洋菓子なのかわからない人もいるかもしれません。
そこで今回は「クイニーアマン」について解説します。
併せて発祥の地についても説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
フランス生まれの「クイニーアマン」とは
・「クイニーアマン」は北西部ブルターニュ地方発祥
・「クイニー」と「アマン」の意味
「クイニーアマン」誕生秘話
・「クイニーアマン」は失敗から誕生した!?
・クインイーアマンはなぜ有塩バターを使う?
フランス生まれの「クイニーアマン」とは

まずは「クイニーアマン」について見てみましょう。
「クイニーアマン」は北西部ブルターニュ地方発祥
「クイニーアマン」とはフランスのブルターニュ地方発祥のお菓子です。
特にフィニステール県ドゥアルヌネの名物とされています。
外側は固めの食感で香ばしく内側は甘味や塩味が感じられるのが特徴と言えるでしょう。
また、溶け出た砂糖が飴状となって表面をコーティングするのも特徴と言えます。
ちなみに「クイニーアマン」は日本のスイーツ店やパン屋では菓子パンの一種として販売されるのが一般的です。
「クイニー」と「アマン」の意味
「クイニーアマン」はブルトン語で「お菓子」と「バター」を意味する言葉です。
「クイニー」はブルトン語でお菓子を意味します。
「アマン」はブルトン語でバターを意味します。
つまり、バターのお菓子という意味の名称ということです。
実際にその名の通り「クイニーアマン」はバターの風味が美味しいお菓子です。
「クイニーアマン」誕生秘話

ここからは「クイニーアマン」の誕生秘話をまとめます。
「クイニーアマン」は失敗から誕生した!?
「クイニーアマン」は1860年頃にイヴ=ルネ・スコルディアというパン職人が考案したのが原型とされています。
1860年代、ブルターニュでは小麦粉が不足していました。
しかし、バターだけはたくさんあるという不思議な状況にあったとされています。
そのため「小麦粉400g+バター300g+砂糖300g」という異常な配分のパン生地が作られるようになったのだとか。
これはパン生地としては失敗と言えます。
ただ、食材をそのまま捨てるのはもったいないですよね。
そこでその配分のまま焼いてみることに……それが予想外に美味しかったとされています。
その結果、その時開発された「クイニーアマン」が小ぶりなしっかりとしたケーキとして定着するようになったとか。
その後、ブルターニュ地方では「クイニーアマン」が名物として扱われるようになりました。
つまり「クイニーアマン」はもともと失敗から生まれたケーキだったと言えるのです。
クインイーアマンはなぜ有塩バターを使う?
フランスで作られる「クイニーアマン」にはブルターニュ産の有塩バターが使用されます。
なぜ有塩バターを使用するのか、それは昔の名残と言えます。
前述の通り「クイニーアマン」はバターが余っていた時代に作られたお菓子です。
そのため、塩味の効いたバターが今でも使用されるのです。
有塩バターを使用するからこそバターの香ばしさや砂糖の甘味に加え、塩味が含まれた味わいとなるのが特徴となります。
その絶妙なバランスが「クイニーアマン」の魅力とも言えるでしょう。